ご主人それは真実 ページ38
＿
「じゃあ、ここに住まわせてください」
図々しい願いだろうか。しかし、ここを意地でも突破しなければ明日はない。
私に託された計画は全て塵にかえる。
「アホなことぬかすな。魔女、なんて種族を安易に受け入れると思っとるんか」
「別に私のこと信用しなくても構わないです。ただ、頼みたいことはあるんですよ。それを遂行してくれるのなら、私は殺してくれたってかまわないです」
「落ちつくめぅ…二人とも」
赤いマフラーさんと口論を繰り広げていると、大きな低い声が部屋に響き渡る。
中央の恐らくお偉いさんは、笑っていた。
「ほう？信用に足りないやつをここで安易に生かすほど、俺は優しく見えるのか。
頼みたいこと。それを遂行することで俺たちにメリットはあるのだろうな」
人間については最近研究し始めたが、この目の前の人が恐らく今まで会ってきた人の中で一番やばい。何がかは分からないが、心がそういっている。
「メリットは、ありますよ」
「言ってみろ」
「確か、グルッペンさんでしたっけ？その人が総統閣下様なんですよね。その人は戦争好きだと聞きました。最高の戦場が用意されていること、図に乗った独裁者の間抜けな顔と最期を見ることができること」
どうです、と笑ってみると、中央の男性は偉く瞳を輝かせ始める。
「とりあえず、そのグルッペンさんと話がしたいです」
「その必要はない」
「…あ」
「俺が総統閣下、グルッペンだからな」
お偉いさんは、二コリと微笑み、私を一人残して他三人を部屋の外へ追い出すよう命じた。
心配そうな二人は、私に変なことはするなと念を押しながら部屋を出ていった。
「では聞かせてもらおう。その戦争についての詳細と、なぜ君がここに来たのか」
「聞いてくれるんですか」
「あぁ。興味がわいたからな」
「…では、ここのカメラの電源を切っても？」
「抜かりないな」
「話の内容は、どうかご内密に。それに、私は人間から信用されないよう、私も人間はあまり信用における存在と認知していません。ですから、貴方様だけ信用することにするんです」
「…俺も、同様に君を信用しないが」
「構いません」
そう言って、口を開く。
これまでの争闘と、u国の内部の情報について。
そしてこれからの計画。
「ならば時間が必要だな」
「ま、そうですね」
「その間、監視をつけるが。選ぶか？」
「あ、じゃあ女や子に容赦ない心無い人で」
…それがご主人だったわけで。
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瑞稀(プロフ) - 完結おめでとうございす！！電車でラストを見たせいで涙が止まらずやばいやつに……悲しいけどとてもおもしろかったです！ (2022年4月7日 14時) (
レス) @page44 id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - 完結おめでとうございます！！このお話を読んでの感想は…いや言葉に出来ますかね……knさんの実は優しいというギャップにキュンって来ました。最後が悲しくて泣いちゃいます！でも、お話の内容が凄かった…全て最高でした。ｱｻﾞｽ (2022年3月26日 9時) (レス) @page44 id: cce170ead2 (このIDを非表示/違反報告)
フィルライ(プロフ) - 最高でした！最後悲しくて泣いてしまった。もう少し続いてほしかったのが本音ですが、今まで投稿お疲れさまでした！ (2022年3月18日 7時) (レス) @page44 id: 5dffbeb247 (このIDを非表示/違反報告)
むっちゃまっちゃ - なんだかんだ優しいknさん...好こ... (2022年3月4日 21時) (レス) id: 41cf5c918b (このIDを非表示/違反報告)
みひろ(プロフ) - めっっっっ………ちゃくちゃ面白いです！！！ヤンデレじゃない監禁ものでこんなおもろいの初めて見ました好きですありがとうございます。こういうコネさんもいいなぁ… (2022年2月21日 9時) (レス) @page17 id: 3e57ef0344 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年2月7日 19時
