ご主人それは私の正体 ページ28
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ニット帽さんの精神状態が不安な私達は一旦、部屋の外に出た。
先ほどの話をの続きを行う。
「平気だ」
確かに契約を結んだのだから。お偉いさんは言う。
「なら、シンマは…？Aちゃん、シンマはグルちゃんと一緒に部屋に置いとってもええやろ」
「ご主人は好きです。でも信用はしてません」
「やっぱ、人じゃない種族が言うことは違いますわ」
「ロボロさん、言い過ぎ…」
「お前ら此奴のこと信用しすぎやないか」
「あ、鋭いですね」
にこりと微笑む、それはそれは清々しい笑顔で。
「だって私貴方達にも既に魔法をかけてますから」
「…え」
「”好意を持たれるよう”。発動条件は、確か私と相手が互いに認識し合った瞬間。
最初に会ったお偉いさんとマフラーさん、マンちゃんは私が知らぬ間に私に対して強い思いを抱いていたから、天使さんは私が認識する前に敵対心を抱いたから。無効というか効きにくかったけど、その他の人はどう？それなりに、面白い友人ができた、みたいな感覚に陥らなかった？特に、ゾムさん、ね」
「ぇ、」
「観察力が鋭いし、私の嘘一発で見抜くしで。
でも、普通ならそこで此奴は敵、追い出すべき、なんて考えに至るでしょう。ぞむさんは純粋なんだろうなって心底思っていたよ」
と、そこまで言ってマフラーさんに殴られた。
ああ、ほんっとに、この人は仲間思いすぎて…その思いが強くて、羨ましくなる。
自分は惨めだと、実感させられる。
お偉いさんは私の言葉を止めようとはしない。許可は出ていると判断して良いのだろう。
「っいた…。ま、でもその分、もう私の魔法は貴方たちに対して効力を持たないから安心できますやん」
「だからって、シャオロンを戻してくれる確証が得られたわけでもないやろ。
その話を聞いて益々怪しいやんけ」
「その通りですが、その点も契約に含まれているんです」
幹部の方々は、私の自国を滅ぼしてもらうための、駒。
こんな簡単に崩れ落ちてもらわれたら私も困る。
それに、戦争に紛れて魔法をわざわざ彼に仕込んできたということは、逃走者の私の位置がばれてしまったことを意味していると確信して良いのだろう。ならば、タイムリミットは迫っている。
私がここに来た意味。
成し遂げなければならない使命。
断ち切る思い。
「もう、十分ですか。
彼にかけられた魔法は強力なものです。早く解放させなきゃ可哀想です」
扉は二人の人物を中へ入れ、固く閉ざした。
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瑞稀(プロフ) - 完結おめでとうございす！！電車でラストを見たせいで涙が止まらずやばいやつに……悲しいけどとてもおもしろかったです！ (2022年4月7日 14時) (
レス) @page44 id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - 完結おめでとうございます！！このお話を読んでの感想は…いや言葉に出来ますかね……knさんの実は優しいというギャップにキュンって来ました。最後が悲しくて泣いちゃいます！でも、お話の内容が凄かった…全て最高でした。ｱｻﾞｽ (2022年3月26日 9時) (レス) @page44 id: cce170ead2 (このIDを非表示/違反報告)
フィルライ(プロフ) - 最高でした！最後悲しくて泣いてしまった。もう少し続いてほしかったのが本音ですが、今まで投稿お疲れさまでした！ (2022年3月18日 7時) (レス) @page44 id: 5dffbeb247 (このIDを非表示/違反報告)
むっちゃまっちゃ - なんだかんだ優しいknさん...好こ... (2022年3月4日 21時) (レス) id: 41cf5c918b (このIDを非表示/違反報告)
みひろ(プロフ) - めっっっっ………ちゃくちゃ面白いです！！！ヤンデレじゃない監禁ものでこんなおもろいの初めて見ました好きですありがとうございます。こういうコネさんもいいなぁ… (2022年2月21日 9時) (レス) @page17 id: 3e57ef0344 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年2月7日 19時
