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第12話~ダイヤル式~ ページ15

(人1)視点

一番先頭にいた上杉さんの横を、若武さんがすり抜けて、玄関わきのドアに歩み寄りながら言った。

若武「こっちだ!」

それは、確か秀明の西側にでれるドア…だっけ?

わきには非常用の階段があって、その下にゴミ箱が3つならんで置いてあった。

若武さんは、先に歩いてマウンテン・バイクの止めてあったところまで案内した。

若武「このへんだった」

立ち止まったのは、電柱のわき。

若武「盗難防止用のチェーンで、ここにガッチリ縛り付けてといたんだけどさ」

と、スラリとした足を上げ、バッシュの底をグイッと電柱に押し付けた。

若武「チェーンごとやられたんだ」


瞬間、上杉さんが叫んだ。


上杉「若武、その足どけろっ!!」


緊張した声に、若武さんは飛び退いて、自分の靴の裏を覗き込んだ。

若武「なんだよ」

上杉さんはそれに答えず電柱に駆け寄ると、表面をこすったり、アスファルトをなでたりしながら言った。


上杉「盗難防止用のチェーンのビニールコーティングは黄色だよな」


若武さんはびっくりしたように顔を上げた。

若武「どうしてわかった、ここに来る途中に新しいのを買ったばかりだぜ?」

上杉さんは、その質問も無視した。


上杉「鍵のタイプは?」

だんだん声が鋭くなっている。

若武「ダイヤル式の6連」

途端に上杉さんが言った。

二人の緊張感が解けて、私は息を呑んで聞く。

貴方「何がおかしいんですか?」

上杉さんは、ゆっくり立ち上がり、私達の方に向き直った。

上杉「6連なら、簡単に開けられる」

私はびっくりした。

私の自転車も、6連だもの。

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幸美シオン - 原作との流れに入れても自然な感じがします!これからも頑張ってください! (2015年11月10日 6時) (レス) id: 5d8807acba (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 面白いです。KZの小説でオリジナルの主人公って少ないのでうれしいです。更新頑張ってください。応援しています!! (2015年10月27日 22時) (レス) id: 7579ab75e5 (このIDを非表示/違反報告)
ノノ - おもしろい (2015年10月26日 16時) (レス) id: 61b8cc2084 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無気力 | 作成日時:2015年10月11日 22時

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