32 錬金術師？なってやるよ ページ34
*
「バカなのか？俺今少しだけ頑張れって言ったよな？この意味わかるか？死ぬなよってことだぞ、お前の天才な脳みそならわかるだろ？」
「……あ？」
「もういい説教は後だ、ここからは俺のターン」
ロイたちも来てるけど。
両の手のひらに浮かぶのは、錬成陣。
そっと両手を合わせて、指を組む。
ぱちん、と光が弾けて、破壊された市街の壁を直していく。
「錬金術……？」
「エド、下がれ」
アルの鎧は直せるけれど、エドの腕は構造がよくわからなくて直せない。神経を繋ぐのも然り。
「リヒト」
「ロイ、こいつは何だ？」
「……一連の国家錬金術師殺しの容疑者。だったが、この状況から見て確実になったな」
国家錬金術師を殺しているのか。
「錬金術師とは本来あるべき姿の物を異形の物へと変成する者……それすなわち万物の創造主たる神への冒涜」
神を信じているのか。神なんていないと言ったら怒るかな……。
「我は神の代行者として裁きを下す者なり！」
それより、神の代行？裁き？
「……ふざけんな」
悪臭がする。血が腐ったような、憎悪のにおい。
俺が一番嫌いで、怖いと思うにおい。
「ふざけんな。ーーふざけんな！！」
俺は人間として、こいつが嫌いだ。
「俺の友達を殺した……殺そうとしたお前を許さない」
国家錬金術師とお前の間に何があったのかは知らない。ただ俺は、俺の友達を殺したことに怒る。
「……錬金術師が4人。そのうち2人が国家の狗か。今日は何と佳き日よ！！」
「中尉、おまえたちは手を出すな」
「……ロイ、お前、雨の日は無能なんじゃなかったか？」
「無能！？」
「あ、火花出せないからか」
リザが言ってたぞ。
「いいから俺に任せろ」
俺の能力はダメでも、錬金術ならいいだろう？
「ーーならば加勢しよう」
「！」
ガ
唐突に現れたのは、大柄で筋肉質の男。拳を奴に繰り出すが、避けられた。しかし壁を破壊する威力だ。
「ふぅーーむ、我輩の一撃をかわすとは。やりおるやりおる」
「……あ」
この人、俺見たことある。錬金術師のリストで……
「『豪腕の錬金術師』……アレックス・ルイ・アームストロング」
「その通り！リヒト殿といったか！本来ならば子供が戦うのは止めるべきだが、その心意気に免じて我輩が加勢しよう！！」
「子供じゃないけどな」
……とにかく、心強い味方(？)もできたことだし、戦るか。
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藤原 黎明 - アルシエルさん» ふおおおぅ……優しい言葉をありがとうございます！無理しない程度に頑張りますね。こちらの作品は更新ゆっくりなので、ゆっくりたまに見に来てくだされば嬉しいです！よろしくお願い致します！ (2019年4月3日 18時) (
レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
アルシエル - ご復活おめでとうございます。お話の続き楽しみにしています。たまには更新も置いといてのんびりしてくださいね。傷ついた心を癒すのにはそういう時間も必要でしょうから。 (2019年4月1日 13時) (レス) id: e40e430b96 (このIDを非表示/違反報告)
リン - 分かりました！更新頑張ってください！ (2018年12月31日 16時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - リンさん» いえ、天空闘技場に入る前に話がスタートしていますので、覚えていません。存在も知らない状態ですね。こちらのお話では念能力は無いものとして扱っていこうと考えています。わかりにくくて申し訳ないです(>_<) (2018年12月30日 17時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
リン - こちらの君臨者様は念を覚えているのですか？ (2018年12月30日 14時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2018年9月26日 22時
