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15話 ページ17

帰り道、御幸sideー

高階さんと並んで歩いていると、高階さんがすげー緊張してるのが分かる。瞳が休みなくキョロキョロしていて、きっと俺との会話を探してんだろーなと思う。別に何も喋らなくても、一緒にいれるだけでいいんだけどな。
そんなことを考えているとやっとこさ話すことが決まったのか高階さんが話しかけて来た。

あ「あのっ!!」
あー可愛いわ、この子。

御「ん?何?」
俺が顔を向けると少し頬を赤らめて固まる。何考えてんだかなんとなく分かる気がするから面白い。

あ「…っ!!えと…その…き、今日はお日柄がいいようで…」
考えてこれとか。いやーマジで、もう可愛いのな。

御「ハハッ!そうだね、なんてったって、俺らが付き合えた日だし?」
やっぱり話してると気を使われてるのがすげー分かって、寂しくなった。だから俺の名前を呼んで欲しいと頼んだ時のあの、高階さんのものすごい時間のかかる感じがもう…面白過ぎて。吹き出しそうでまともに顔も見られない。
我慢しきれなくて爆笑してると、ドスの効いた声が聞こえた。
最初は驚いたけど、まさにこの感じを求めていたわけで、嬉しくなって気づいたら高階さんを…いやAを抱きしめていた。


あ「あ…あの…あわわっ」
変な声を出してるけどそんなの無視。ホント、こんなに華奢なのになんであんな喧嘩強いんだろ。
少し抱きしめる力を強めると、Aの体がビクッと跳ねた。

御「…Aのこと本当に好きだから。多分Aが自然に俺と話せるようになるのはまだ時間かかると思うけどさ、ゆっくり俺たちのペースでいこうな?」

あ「は…う、うん///」
そっと、金色の髪をすくい上げるとうああと奇声を上げながら赤面していくA。その仕草があまりにも可愛くて、ちょっとイタズラ心が出てしまった。
Aの顔を少し上げて、そっとキスを落とす。と…今までの比にならないくらい真っ赤っかになって、気絶してしまった。

御「ちょ…え!?マジかよ…」
もう苦笑するしかないけど、こんだけ愛されてんるんだから、男冥利に尽きるよなあ。

御「さて…と。」
気絶したまま寝入ってしまったAをおんぶする。

御「あ…Aの家知らねえ。どうすっかな…。」


仕方なしに起こそうとしたが、全然ピクリともしない。これは一度寝たらなかなか起きないタイプだな…。しょうがない。幸い学校からそんなに離れてないし、一度戻ろう。

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作者名:歯磨き粉 | 作成日時:2015年6月18日 22時

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