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14話 ページ16

帰り道、あなたsideー

只今御幸君と帰路についておりますが、さっきから心臓の音がヤバいです!破裂しそう。
しかも何話していいかわかんないし、堅気の人っていつもどんな会話してんの!?

2人とも何も喋らずにただ歩く。気まずいんですけど!!とりあえず、話しかけなきゃ!

あ「あのっ!!」

御「ん?何?」
それはもう素敵な笑顔で私の方を向く。誰か!!誰かカメラ持ってませんか!?盗撮しといて!!あたしじゃ緊張で撮れないから!!
あたしの頭の中がもう爆発寸前で、グルグル邪なことばかりを考えてしまう。

あ「…っ!!えと…その…き、今日はお日柄がいいようで…」
何言ってんのあたし!?お願い!!今車通って!!飛び込むから!!

御「ハハッ!そうだね、なんてったって、俺らが付き合えた日だし?」
そう言って優しく微笑むマイプリンス。
なんて、優しいのだろう。こんな挙動不審の女キモくないですか?

あ「そ…そうですね。あたしたちが、付き合ったんですもんね///」

御「なんでそんな堅苦しいの?倉持にはタメ口でしょ?俺にもそうしてよ。てか、俺の名前呼んで…」
とても寂しそうな顔をする御幸君。そーだよね、いつものあたしが好きって言ってくれたんだから、それに応えないと。

あ「か………………


この間10分ー



かず……………………


この間5分ー

一……………也…………///?」

御「……うん、ありがと。」
素っ気なく言って、何故か御幸君がそっぽを向いてしまう。なんだか震えているようにも見えるが、あたしは何かやってしまったんだろうか。

あ「あ…あの、何かお気に召さないことでも…?」

御「…ブッ…あはははっ!!もう無理!!面白すぎだよ。何で人の名前呼ぶのにそんな時間かかってんの?あはははっ!!やべー可愛い!」
すごい爆笑してる。お腹抱えて、涙流しながら。いや、確かにさ?自分でもすげー時間かかってんなーって思ったよ?けど、そんな笑うことなくね?いくら御幸君でもちょっとあたしキレますわ。

あ「笑い過ぎだろーが!!あたしだって必死なんだよ!!あんま舐めてっと地獄落とすかんな!」
御幸君の笑いがピタッと止まる。すごく驚いた表情。やってしまった…。いくらイライラしてたからって地獄落とすとか…。
あたしが狼狽してると、御幸君の表情フッと優しくなって…

御「やっと素のAが見れた。俺に気使わなくていいからさ、もっと色んな表情見せて欲しい。」
あたしを優しく抱き寄せて、耳元でそう囁いた

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作者名:歯磨き粉 | 作成日時:2015年6月18日 22時

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