バイト先の教育係【ころん】

Ｓｔｅｐ25 ページ27

『はぁ〜〜疲れたぁ……やっっと終わった……』



倉庫の整理って甘くみてたけど、思った以上に疲れた…



「長かったね」

「ごめんなさい、私座ってて楽したみたいで…」

『何言ってるんですか！そんなわけないですよ〜！じゃあ、店長に報告しに行きますか！』

「センパイ、もう閉店時間だよ」



時計を見ると、確かに閉店時間を回っていた。



『……集合かも』

「だね、急ごっか」

「あ、待って！」



…ん？……っあ！！



『西沢さん、立てないんだよね。どうしよ……』

「ご、ごめんなさい…」



んー……もういっそのこと私がおぶっちゃおうかな。絶対軽いし。さとみじゃめんどくさがりそうだし。

そう思って口を開きかけた。



『じゃ…』

「ほら、西沢。乗って」

「……あ、ありがとう」

『……さとみ！？』



嘘！？さとみがっ……
ヒョイッと軽々持ち上げ、早く行こ、と言ってきた。



『…うん』




急いで倉庫から出ると、案の定皆が輪になっていた。すみません、と言いながら私達も急いで加わると、いつもの店長の話が始まった



(私、さとみの事見下してたのかな。下に見てた？勝手な偏見を持ってさとみを軽蔑してたんだ)



チラッとさとみを見ると、涼しそうな顔をして、時々店長の話に相づちを打ちながら聞いていた。



(バカみたい。勝手な偏見は自分の視界を狭くさせるだけなのに。さとみって、力持ちだったんだ。私はさとみのたった一面を見ただけで決めつけて……もっと色んな一面を見てみよう)

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