バイト先の教育係【ころん】

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目頭が熱い。ほっぺが熱い。唇が震える。

やばい、泣きそう…
いやいや、ただ仕事仲間が一人辞めただけだよ！？



「お涙スイッチ入ってんの？」

『…っせんぱっ…』


やば、絶対からかわれる…


『駄目ですか！？』

「涙もろw」

『もうやだせんぱ、わっ』



先輩が私の後頭部に右手を置くと、グイッと引き寄せてきた。



「胸貸すから」

『…っせんっ…ぱっ…』

「まぁ、一応教育係だし。鼻水垂らすなよ？w」

『……先輩の胸固い』

「そりゃ男だからな」

『先輩、変態だけじゃなかったんだ』

「ぶっ飛ばすぞ」

『……』

「あれ？く、くりは…」

『もう大丈夫！』

「はっや！！」


ずっと泣いてたら仕事の準備出来ないし、霞先輩に頑張れって言われたし、このまま泣いてたら鼻水垂れそうだったし！



『えへん！ちゃんと言いつけ守ったよ！ほら！鼻水垂らしてない！』

「…鼻水は垂らしてないけど、涙でぐちゃぐちゃじゃん」

『でも、涙は…』

「お前の顔」


そう言うと、袖でグイッと目を擦ってきた


『わわ』

「世話の焼ける後輩だなぁ。まぁ、お前の顔ならこれで大体目立たないよ」

『先輩！？バカにしてますよね！？』

「おう」


酷い！！私の心はピザよりも熱くて、わたあめよりも儚いんだからね！！


「だから」



あ、目合った。



「お前は泣いた顔より、笑顔の方が似合うってこと」

『……！せんぱ…』

「分かったらいつもの返事！」

『…！』



やっぱり先輩なんだなぁ




『はいっ！』

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