とある科学の現実物質（リアリティマター） (ページ16)

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１１話ページ16

どうして一方通行がここにいるのだろう？

私は少し体を起こして周りをみるとカーテンは八つ裂きにされていて窓は割れている。それに加えて近くの物も倒れていたり割れていたりとすごい有様だった。

まるで殺人犯でも入ってきましたといっても疑われないレベルの荒れよう...

「....大丈夫かァ？」

一方通行はすごく不安そうな顔で私を見てくる、相当心配してくれているのだろう。すごくありがたいことだ。
私は一方通行を安心させるために少し微笑んで『大丈夫だよ』というと一方通行に抱きしめられた。

『一方通行！？』

「心配させンな。急にどっかの窓が割れた音がしたと思ったらァお前の叫び声が聞こえて焦った」

『ごめん....ちょっと悪い夢見ちゃっただけだから』

「なら良かったァ」と私の頭を撫でながら強く抱きしめられる。

それにしても....この格好は何かと誤解を生んでしまうのでは？
なにせベットの上で抱きしめられてるって......恥ずかしいんだけど！！

かといって私を心配してこちらに駆けつけてくれた一方通行に感謝の気持ちがあるから拒むにも拒めず、抱きしめられることにした。

ーーーーーー

少しの間、一方通行に抱きしめられていると、急に一方通行の体重が私にかかってくる。それと同時に一方通行からスースーという寝息が聞こえてくる。

私が大丈夫だったのに安心したのか、ただ単にいつもより早く起きたせいで眠くなってしまったのかどっちかわからないが一方通行は私を抱きしめたまま寝てしまったようだ

そう抱きしめたまま！！

この状況はまずい、まず学校に行けない。

まあこれは休むという連絡を入れればいいのだけれども、問題はどうやって連絡を入れるか。

一方通行のせいで私は今動けない。

ちょっと面倒だけど、私は能力で携帯電話を作り出し、とある番号にかけた

「.....もしもし」

『もしもし、芳川さん。Aです』

電話の相手は最初誰かわからなかったからか、警戒してたのだろう。申し訳ない。
この電話の相手は私も一方通行もお世話になっている芳川さん。

直接学校に連絡しても良かったけれども、この状況をどうにかしたかったというのもあり、どちらとも面識のある芳川さんにこちらに来てもらおうと思う。

「どうしたの？」

『申し訳ないんですけど、私の部屋まで来てもらえますか？私今動けない状態なのでお願いします』

「？わかったわ」

おそらく芳川さんの事だから早めに来てくれるだろうと電話を切った。