１１ 過去と…… ページ12
*
私は、ジャポンでコノハナ家の一人娘として産まれた。
それならさぞかし可愛がられたことだろうと思うかもしれない。
しかし、女である私は家の跡を継ぐことはできない。そのせいで両親は私を厭った。
幼少期から本家から離されて育てられ、愛情なんてものはちっとも知らなかった。
貴族だからといって、琴や礼儀作法など、面白みの欠片もない物ばかり毎日繰り返す日々。
跡を継げない姫だから、せめて良い家に嫁げるようにーーあわよくば帝の御許にーーなんて囁かれ。
そんな日々に嫌気が刺していた私は、毎日のように森に逃げ込んでは、草や花を遊び道具にしたり、木に登ったりして遊びまわっていた。
屋敷から離れて、どんどん奥に行くと、大きな木に囲まれていて、周りからは何も見えないところがあったから、そこを秘密基地のようにしていた。
私の人生を変えたのは、1人の盗賊だった。
14歳のある日、いつものように裸足で屋敷を抜け出して秘密基地へ来ると、１人の男が書物を開いて座っていた。
その男は、怯んだ私を見てにこりと笑い、怖がらなくていい、と言った。
始めて出会った、屋敷の者以外の人間だった。
それから私は彼と話し、たくさんのことを教えてもらった。国の外に出たことがない私にとって、どんな話も面白くてたまらなかった。
彼は自分を盗賊だといい、盗賊行為についても教えてくれた。
毎日毎日話を聞くうちに、私は彼に憧れを抱いた。
−−欲しいものは奪い取る
それができたら、どんなにいいだろうと。
そんな付き合いが続いていた頃のある日、私は父と母に呼び出された。
話の内容は、結婚について。
すでに相手も準備していると言う両親の瞳は、娘を見る目ではなかった。
両親には、子がなかなか産まれなかった。
ただ１人の子ーー娘である私は、跡継ぎを生むただの『道具』なんだと思い知った。
その夜、泣きながら彼の元へ走った。
屋敷の者を振り切り、やっとのことで隠れ場所に辿り着いた時ーーもう彼はいなくなっていた。
頼れる人はいない。
だから、自分で、自由を勝ち取るしかない。
−−欲しいものは奪い取る
「……私が欲しいものは……」
元々運動神経が良かった私は、その夜のうちに屋敷から出て、逃げ出した。
人殺しに躊躇は無かった。
欲しいものを手に入れるために。
自由を手に入れるために。
そうして私は、今ここにいる。
*
ラッキーアイテム
伸縮自在の愛
ラッキーキャラクター
フェイタン「ワタシがラッキー？……ハハ、喧嘩売てるか」←
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藤原 黎明 - ヴィズさん» めちゃわろてるやんwwww びず姉ありがとう！！wwww (2019年8月15日 23時) (
レス) id: d9b557ad09 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィズ(プロフ) - んふふwww好きぃwww (2019年8月15日 22時) (レス) id: 54e78712b9 (このIDを非表示/違反報告)
藤原黎明 - RTさん» コメント気が付いてませんでした、すみません！ありがとうございます！これからも頑張ります^ ^ (2018年8月31日 17時) (レス) id: 50a7dd275d (このIDを非表示/違反報告)
RT - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年8月10日 14時) (レス) id: da0e7ea281 (このIDを非表示/違反報告)
キサキ(プロフ) - メンチはシングルハンターです (2017年12月28日 13時) (レス) id: 3a616b600a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2017年9月30日 23時
