【銀魂】一目惚れ片想い [坂田銀時]

プロローグ ページ1

ーーそれは、普段と変わらない日常になるはずだった。


ただでさえ朝から暑いのに、温度はこちらの気持ちも汲み取らずどんどん上がっていく。
汗がじわりじわりと出ているのが自分でも分かり、気持ち悪い

そんな中、新八が口を開く




「銀さん、神楽ちゃん、買い物行きますよ」


「お前が行けメガネ。こっちは熱くてアイスのごとくとろけそうなんだよ」


「私今いそがしいアル

見て分からないアルか。だからお前はメガネなんだヨ」


「メガネってなんですかメガネの何が悪いんですか……」


そこで新八は呆れたようにひとつ溜め息をついて、2人を見据える


「…………銀さん、神楽ちゃん」


「あー？」


「何アルか」


「今日ってジャンプの発売日でしたよね
あと、酢昆布買おうかなー」


「よーし、行くぞてめーら」


「早く行くアル！」




そして数時間後、買い物も終わりガヤガヤとにぎやかな人ごみの中で、俺は気づくとある人を目で追っていた。


透き通るような白い肌
吸い込まれそうになる大きな瞳
さらりと流れる長い髪




「どうしたんですか、銀さん

ボーッとしちゃって、熱でもあるんですか？」



心配したような新八の表情が、視界の端に映ったが、その人から目を離す事は出来なかった。

なんとか新八に言葉を返す。




「……いや、大丈夫だ」




浅くなる呼吸、熱が集まる顔、上がりまくる心拍数が、現実を俺につきつける。


おいおいうそだろ………？


ありえねーよ……




この年で、一目惚れしちまうなんざ……

設定→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す