最終話 ページ27
「…でもね、ボクはそう思わないんだ」
言っている意味を図りかねて、顔を見上げる。
そこにはやはり、いつもの飄々とした表情ではなく悲しげな表情が浮かんでいる。
「これは内緒なんだけど、審議中の議事堂に何者かが侵入して二人を助けたんだって。それに、その八人の体も十二番隊舎から消えていた…ボクはね、彼らは生きていて現世にいると思うんだ」
あぁ、そういえばこの人も、大事な副官を失ったんだ。
その言葉に、少しの希望が見えた気がした。
…真子が、まだ生きている。
それだけで、充分だった。
生きている可能性があるだけで、私は大丈夫。
ぎゅっと羽織を握り締めれば、まだ微かに残っている真子の匂い。
真子が纏っていた、この"五"の羽織。
おそらく次にこれを纏うのは、副官であったあいつだろう。
真子や喜助達を嵌めたであろう藍染惣右介。
あいつだけは、許さない。
絶対、この手で決着をつけてやる。
その為にも力をつけようと、涙を拭って空を見上げた。
…待ってて。
今度は私が、真子達を守るから。
大切な人を、もう失わないように_______________
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高杉0810(プロフ) - K&Tさん» ありかとうございますっ!そう言っていただけるとやる気が出ますw亀更新ですが、よろしくお願いします(。-_-。) (2017年3月17日 15時) (レス) id: e80160152e (このIDを非表示/違反報告)
K&T(プロフ) - めちゃくちゃ最高ーです!更新頑張って下さい! (2017年3月17日 15時) (レス) id: 8b3fcbbfb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜夜 | 作成日時:2017年2月20日 19時