第百四十六話『犯罪ノ証拠ヲ消滅サセル』 ページ35
じっと息を殺して観察していると何か異能を発動させた。
?「ははははははは!
気分が上がったのか大声で喋るため、遠くにいる芥川でさえ鮮明に聞き取れた。
此奴は莫迦かと云ってやりたい。
?「何故なら私の異能は“犯罪の証拠を消滅させる”能力!」
犯罪者 小栗虫太郎
能力名───“完全犯罪”
そんなインチキがあるのかと呆れたが、ここは異能のある世界。そりゃそんな力もあるかと無理やり納得する。
小「
私は絶対無謬の“探偵殺し”!」
なんか難しい事を云っているが、此奴は確実に原作に関わっている奴だ。しかし、自分はもうしゃしゃり出ないつもりだ。
小「社員の冤罪は晴らせない───」
……この件は乱歩が解決してくれると信じて。
国木田の冤罪だってきっと大丈夫だ。全て丸く収ま……
小「そして────
私に“
を喋らせる事も出来ん!」
ドストエフスキー、という単語にビクリと肩が震えた。
同時に腹の傷が傷んだ気がした。
原作と関わっている奴だと思っていたが、ドストエフスキーに関連する人物だったとは……
『(……如何する?今、とっ捕まえるか?否、しかし……僕がここで行動を起こせば原作が崩れる可能性も)』
けれどここまできたら原作など判らない。自分の知識でこの先を進まなければならない。
『……先が思いやられる』
太宰に“大丈夫”と云われたが、何がどう大丈夫なのかさっぱりだ。
しかも新キャラ続出で顔と名前を覚えていけるか心配だ。
『……彼奴の名前はなんだ?初めて見る顔だが、気の弱そうな奴だな』
悪口を云われているとはつゆ知らず、彼は自信満々に歩いて行く
芥川は彼に気付かれないように後をつけた。
━━━━
━
『……一体こんな裏道で何を待っているのだ』
人がいないか確認して建物の影に隠れ様子を伺う。
そしてまたもや独り言を云う男に呆れて溜息を吐く。
『(敵組織の幹部に独り言を聞かれているだなんて思ってないだろうな)』
不審な動きをしないか見張っていると見覚えのあるハンチング帽が視界に入った。
.
第百四十七話『勘ノ鋭イアライグマ』→←第百四十五話『不振ナ人物ヲ発見』
1178人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らしろ(プロフ) - 乳酸菌 チーズさん» コメントありがとうございます。やっと続編に続きます。明日には5を公開できると思いますのでお待ちください!ご愛読ありがとうございます。 (2020年3月15日 13時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌 チーズ(プロフ) - 頑張ってください〜待ってますのでー! (2020年3月15日 3時) (レス) id: df6c59ac1d (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます。時間に余裕ができれば黒の時代もやりたいなと思っています。ご愛読ありがとうございます! (2019年7月1日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - いつか黒の時代も見たいです…… (2019年6月30日 22時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しみにしてくださると嬉しいです。頑張ります! (2019年6月22日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らしろ | 作成日時:2019年6月22日 17時