第百十一話『僕ヲ恐レタノカ』 ページ31
『……っ!見失ったか!』
“異能者殺し”の正体が元組合のホーソーンだと判り、本気で殺しに掛かろうしとたら逃げられた
『……何故、奴は僕を覚えていなかった?それに何だったんだあの瞳は……以前と異なる雰囲気だ』
携帯を取り出して首領と連絡を取ろうとするが画面にヒビが入っており、壊れていた
……ホーソーンがやったのか?彼奴に十倍の金を請求するとしよう
?「始まりましたね」
『……!?』
後ろから声が聞こえ、身構える
気配も音も何もなかった。それなのに背後に露西亜帽を被った黒マントの青年が立っていた
『……貴様、は……』
?「お久し振りです。またお会いできて光栄です」
『もう会いたくなかったんだが。この街に何をしに来た……フョードル・ドストエフスキー』
彼は何も云わない。唯、笑みを崩さずじっと此方を見詰めてくる
今、此奴を刺していいのか?否、駄目だ。先ずは情報を聞き出さなければ
『ホーソーンの頭を弄ったのは貴様か』
ド「はい」
意外とすんなり答えてくれた
怪しいと思いつつ、次の質問をする
『福沢殿を襲って何をするつもりだ?武装探偵社を潰す気か?』
ド「そうですね、それもあります」
それ
矢張りあれが狙いか?だとしたら福沢殿を襲っても何も利益が────
『……待て。真逆……!』
僕の携帯が壊れていた、ホーソーンによってだ
つまり今、僕はポートマフィアとの情報が途絶えている
────それは
『僕を……この路地裏から出さない為?』
ド「ええ、その通りです」
『……ああ。成る程、僕を恐れたのか、貴様は』
頭を抱え、携帯を落とす
僕がこの路地裏に入った瞬間からもう彼の掌の上
付き人のいないマフィアの首領を……
『……考えたら判ることだ。このヨコハマを壊すには先ず、この街の組織の長を狩れば自然に崩れてゆく』
ド「流石です。如何してお判りに?」
『僕なら……否、彼の人ならそうする』
いつだってそうだ。作戦立案など頭脳で考えることは彼の人ならば如何行動するかを一番に考える
互いの組織の長を失わせることによって徐々に街の均衡が崩れていく、即ちそれが街にも影響をもたらすだろう
ド「彼の思考が読めるという事は……私の思考もまた道理という訳ですか。矢張り欲しいですね」
満足そうに笑う鼠を見て唇を噛み締めた
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らしろ(プロフ) - Regulusさん» コメントありがとうございます。楽しみにして下さり嬉しいです。頑張ります(*^^*) (2019年6月19日 20時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - このお話大好きです(*≧ω≦)続き楽しみに待ってます!更新頑張ってください(*≧∀≦*) (2019年6月15日 6時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
光牙(プロフ) - 私的には太宰オチがいいな〜。個人の意見なんで気にしないでくんさい。そして更新がんばれ!応援してます(^ー^)ノ (2018年12月11日 21時) (レス) id: bfcb6bfd1c (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - Lamia0495さん» コメントありがとうございます。オチはまだ未定ですが、色々考えてみます( ^^ ) (2018年9月12日 0時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
Lamia0495(プロフ) - 敦くんオチ…だったらいいなぁ… (2018年9月11日 20時) (レス) id: a731b4f87b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2018年9月8日 18時