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第四十七話『アト数分デ』 ページ7

『この時間だと……一体何処に列車が止まっているんだ?』



ブツブツ独り言を呟き、携帯を取り出す
一番手っ取り早いのは樋口に電話をかけることか……?そう判断して彼女に電話を掛ける



‹ 樋「先輩!?お怪我はありませんか!?もしかして迎えですか!?今何処に……」 ›


『いや落ち着け。僕は平気だ、それと迎えではない』



ワンコールで出た樋口は慌てているのか早口で喋る
芥川は判っていたように淡々と答える



『今、何をしてる?』


‹ 樋「今は銀と共に○△駅に向かっています」 ›


『首領の指示か?』


‹ 樋「その通りです。先輩は本部の方でお体を休めて下さい」 ›


『善処しよう』



敢えて“はい”とは云わずに通話を切った
向かう場所はあの駅だ。芥川は白い外套を脱ぎ、黒い外套を整えて路地裏へ急いだ



━━━━
━━




───まもなく扉が締まります、ご注意下さい



走って列車に飛び乗る。そして扉が閉まった
ギリギリ一つ前の駅で列車に乗れた



『軽く変装道具持ってきて正解だったなゴホッゴホッ』



眼鏡を掛け、髪は下ろし、黒い外套を手に持ち白い外套を羽織った芥川は空いている席に気配を無くしある人物を探す



────次は○△駅、お降りの際は……



『(あと数分で始まる)』



溜息を吐いて足を進める。芥川が守るもの、それは……



『マフィアの人間だけ……そう、マフィアの人間を護ればいい』



自分に云い聞かせるように呟いて黒い外套を握り締める
原作を壊すのは好きではない。しかしあの子には異能を遣って欲しくないのだ



『何処だ……久作』



徐々に列車の動きが遅くなる。駅が近くなったようだ
芥川は焦りながら久作を探す



『しまった……着いてしまった。いた、久作!』



彼の姿を確認し叫ぶがもう遅い。久作は敦にぶつかっていたのだ。久作は楽しそうに歌っていた



『久作!』


久「あっ!!Aだ!嬉しいなぁ、外に出られてAにも会えるなんて……」


『……呼び捨てやめろ。何で異能を発動させてるんだ!?』


久「森さんから云われた事だもん!あの子に異能を掛けろって、ねっ☆」



敦の方を指をさし芥川の手を掴みベンチへ移動する久作。芥川は敦の様子を伺いながら歩く



久「最近、牢屋に来てくれなかったから寂しかったよ?」


『仕事が忙しくてな』


久「また仕事ー?Aって仕事終わらせるの遅いよね」



文句を云う久作を無視しながら敦を睨む芥川
敦の目からどろりと血涙が流れたのだった


.

第四十八話『複雑ナ思イ』→←第四十六話『矢ッ張リ、面白イ子』



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らしろ(プロフ) - シアトルさん» 優しいと思えば、意外と裏切られる芥川ちゃんでした(笑) (2018年9月7日 17時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 太宰さんは相変わらずクソであった…でめたし、でめたし…? (2018年9月7日 0時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 埴輪型竹輪さん» そのまさか……かも?しれないです(笑)ご期待ください! (2018年9月3日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
埴輪型竹輪(プロフ) - え......まさかあの方と関係が...! (2018年9月3日 22時) (レス) id: 4f1c00f9fa (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 鈴さん» まさか……!です(笑)、次にご期待ください! (2018年9月3日 21時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らしろ | 作成日時:2018年7月3日 21時

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