twenty one* ページ24
そんなこんなで、結局松野家に行くことになってしまった私は、
遂に家の前までやって来てしまった。
こんなに日曜日が来ないで欲しいと思ったのは無いかもしれない。
だって、異性の家に入るんだよ?男の子だよ?親御さんに軽蔑されるかもだよ?
「……はぁ」
考えるだけで、肩に石が乗っているかの様に重くなってきた。
集合は二時。現在の時刻は一時五十分。
まだ、早いかな。心の準備も兼ねて、待っていよ____
「あ、Aちゃん!もう来てたの?」
「わあああああっ!?」
今日一番びっくりした。
「と、トド松君?やめてよ、びっくりしたじゃん……」
「ごめんごめん。でもそろそろ来てるかなーって思って、覗いたら案の定」
「私にも心の準備がいるのに……」
まさかまさかの、玄関から顔を出したトド松君。
扉は昔からあったのかな、スライド式だった。少し木が軋む音がする。
「まーまー気にせずにー。さ、早く上がってよ。兄さん達がうるさくてさあ」
「う、うん」
トド松君に誘われる様にして中に入ると、そこには四色の靴が散らかっていた。
そこにトド松君が桃色の靴を脱いで五色になる。
確か、六つ子だからもう一人いるハズだけど……。
「おーいAちゃん。何してるの?ほら、早く」
「わっ」
急いで自身の靴を脱ぐと、そのままトド松君に引っ張られた。
階段を駆け上がる中、私はやけに靴のことが気がかりで仕方が無く。
青色が、無かった。
カラ松君だろうか。きっと、部活。
そのことが引っかかり、思わず振り向く___と
ゴッ
「___っいたあああっ!!!」
階段を踏み外して、思い切り脛をぶつけた。
あまりの痛さに叫んでしまう。
「あちゃー……Aちゃん、大丈夫?」
「…………超痛い」
残りの段を頑張って登ると、床に座り込んだ。
それから、先程ぶつけた所を摩る。
「トド松ぅ〜ど〜した?そんな叫んじゃってさあ」
「あ、おそ松兄さん。叫んだのは僕じゃなくて、Aちゃん」
「わあー!Aちゃんだぁー!!!」
私の悲鳴を聞きつけて、皆がわらわらと集まってきた。
こんな恥ずかしい所を見せるなんて……不覚だ、A。
「A……大丈夫?」
「い、一松君…………見ての通りです」
「だよね…」
その悲劇の後、チョロ松君が湿布を貼ってくれて、何とか助かった。
チョロ松君はお母さんポジションだと思う。
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ごんべ(プロフ) - 花火さん» 花火さん初めまして〜!読んで下さってありがとうございます!泣ですよねですよね!えっ、そうなんですか!?凄いですね……!私弾いてないのに勝手に書いてて申し訳ないです……汗ありがとうございます!亀更新ですが頑張りたいと思います!*_ _) (2016年12月5日 19時) (レス) id: 7d3e751bee (このIDを非表示/違反報告)
花火 - ごんべさん、はじめまして。花火です。12月から失礼します!(笑)良いですよね、バイオリン。私も弾いてるんですよね!出来ない気持ちも分かります!更新楽しみにしてます!ファイトです。 (2016年12月3日 18時) (レス) id: f43920cb39 (このIDを非表示/違反報告)
ごんべ(プロフ) - 甘茶さん» 読んで下さってありがとうございます!わわ、勿体なきお言葉っ!最近忙しくて覗く位しか出来ないんです泣明日に更新出来たらなー、と思ってるので待ってて下さい! (2016年11月7日 23時) (レス) id: 7d3e751bee (このIDを非表示/違反報告)
甘茶 - お話読ませてもらいました!とても続きが気になります!これからも更新頑張ってください! (2016年11月7日 0時) (レス) id: a5c2528784 (このIDを非表示/違反報告)
ごんべ(プロフ) - ネコ鈴さん» 大丈夫ですかっ!?wwありがとうございます!励みになります〜 (2016年11月6日 17時) (レス) id: 7d3e751bee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごんべ | 作成日時:2016年10月21日 22時