fourteen* ページ16
「別に、私何かでよければ良いけど……」
「おっしゃー!!ありがと!」
そう言ってはにかむおそ松君。それが一松君と重なってしまい、胸の辺りがキュッとなる。
……何で、一松君を重ねてしまったんだろ。
少しでも忘れられる様に、空を見上げた。青く澄んでいる空に、すずめが一匹。
ああ、お前は自由そうでいいな。
私も、勉強から解放されて、ずっとピアノを弾いていたい。
「A〜!」
「っ、わ」
「何ぼーっとしてんの?それに、手なんか動かしてさー」
「え、」
気付かないうちに、ピアノを弾くように手を動かしていたみたいだ。
どんだけピアノ好きなんだよ。私。
でも今日は塾があるから、放課後一杯まで練習出来ないからな……。
一松君に教えてもらおうかと思ったのに、これじゃあんまり上手くなれないや。
かと言って、家で練習しようにも教えてくれる人が居ない。
「……はぁ」
「__何で溜息吐いてるのー!!!」
「わあっ!?」
急に目の前に、大きな口を開けた男の子が現れた。
それも、大声で叫ぶものだから、耳が割れそうなくらい痛い。
「おい十四松ー何でお前もここに居るんだよ」
「えぇ〜!何でって、おそ松兄さんと同じで、サボり!!!」
「……兄さん?」
はあ、つまり。
「「俺達」」
「兄弟でーす」 「兄弟なんだ〜!!!」
「や、やっぱり……」
何だか、そんな気がした。
さっき大声を出した松野君を見ると、黄色のパーカーとピアス。
薄いレモンの様な瞳。
何故か、制服から見える黄色のパーカーの袖口は、伸び切っていた。
松野君の手が見えない。
……あ、これで私、全ての松野君に会えたのか。
そう思うと、何だか嬉しくなってくる。見分けられるかは分からないけど、
一人一人個性があって、面白いな。
「あのね!俺十四松って言うんだ〜!!!上から五番目!好きなものは野球!!宜しく!!」
「え、あ……よろしくね、十四松君!」
「うぃー!!」
……いや、大丈夫かな十四松君。
異様にテンション高いんだけど。ついてけない。
「おいおい十四松。Aが困ってるだろーが……はぁ、で。
お前がサボるなんて滅多に無いし…………何か用でもあって来たんだろ?」
「おぉ!流石おそ松兄さん!その通りっす!!!」
袖をバタバタ振り回る十四松君は私に近寄ってきて、
「これから音楽室で、ピアノ弾こーよ!一松兄さんが待ってる!!」
と、告げた。
HappyHalloween*+イメ画→←thirteen*
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ごんべ(プロフ) - 花火さん» 花火さん初めまして〜!読んで下さってありがとうございます!泣ですよねですよね!えっ、そうなんですか!?凄いですね……!私弾いてないのに勝手に書いてて申し訳ないです……汗ありがとうございます!亀更新ですが頑張りたいと思います!*_ _) (2016年12月5日 19時) (レス) id: 7d3e751bee (このIDを非表示/違反報告)
花火 - ごんべさん、はじめまして。花火です。12月から失礼します!(笑)良いですよね、バイオリン。私も弾いてるんですよね!出来ない気持ちも分かります!更新楽しみにしてます!ファイトです。 (2016年12月3日 18時) (レス) id: f43920cb39 (このIDを非表示/違反報告)
ごんべ(プロフ) - 甘茶さん» 読んで下さってありがとうございます!わわ、勿体なきお言葉っ!最近忙しくて覗く位しか出来ないんです泣明日に更新出来たらなー、と思ってるので待ってて下さい! (2016年11月7日 23時) (レス) id: 7d3e751bee (このIDを非表示/違反報告)
甘茶 - お話読ませてもらいました!とても続きが気になります!これからも更新頑張ってください! (2016年11月7日 0時) (レス) id: a5c2528784 (このIDを非表示/違反報告)
ごんべ(プロフ) - ネコ鈴さん» 大丈夫ですかっ!?wwありがとうございます!励みになります〜 (2016年11月6日 17時) (レス) id: 7d3e751bee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごんべ | 作成日時:2016年10月21日 22時