会いたいと ページ5
「ねえ、アニキ。
今度さ、あの子探しに行こうよ。
いつまでもあの子のことで落ち込むアニキなんて見たくないし」
そっぽを向きながらゆうたくんが提案してくれたそれは、俺と同じ考えだった。
いい加減、この片想いにキリを付けたい。
こくこくと頷いて、ゆうたくんの手をとった。
「ゆうたくん、あの子の連絡先知ってる人知らない?
その人に連絡してもらえば会えるかもしれないよね!」
つい熱のこもった言い方になる。
ゆうたくんは、呆気にとられながらも右手でスマホを探していた。
俺もとポケットをごそごそ漁る。
ほぼ同時に現れたそれのスリープモードを解除して、いろんなアプリをタップする。
中学時代に彼女が仲良くしてた子、
彼女と同じ高校を志望してた子、
とにかくたくさんの子にメッセージを送る。
ゆうたくんも、真面目な顔で手伝ってくれてる。
俺とゆうたくんは仲良くしてた子が全然違うから、ゆうたくんがいて助かった。
「うーん…こんなものかな。アニキは?」
「俺もだよー。ほとんど返信来ないし、気長に待とっか」
今は放課後だから、どこも部活中なハズ。
夜になればきっと返信が来るよ。
そう言って俺たちはユニット練習を再開した。
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ミコト - 9ページめの下から5行目の「己惚れ」は、「自惚れ」の間違いではありませんか?わざとだったらすみません。とても面白かったです!!次回も、楽しみにしてます!! (2017年7月3日 21時) (レス) id: 792bf4f048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぉーる@あんスタ民 | 作成日時:2016年1月24日 22時