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Tenth ページ11

突然の言葉に、司くんと二人絶句する。


その反応に満足したのか、田中くんは私の隣を通って去っていった。


残された私たちの間に沈黙が漂う。



「お姉さまの初めての彼氏は、私ではなかったのですか?」



沈黙を破った司くんの声は弱弱しく、瞳は頼りなげに揺れている。


本当に悲しげなその姿に、言葉が喉で止まった。


それをどう受け取ったのか、司くんの目が伏せられる。



「帰りましょう、お姉さま」



手を差し伸べることなく、司くんが前を歩いていく。


繋いでいた手は、いつのまにか解けていた。


手を伸ばせば届く距離に、彼の左手が揺れている。


もし、その手を掴めたら


さっきみたいに楽しく笑える?


もし、振り払われてしまったら?


そう考えると恐ろしくて、


手を伸ばすなんてできなかった。

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ナタデココナッツ - すごい良かったです。私の推しは、なずな君なんですがやっぱり司君もいいなと思いました。 (2019年12月17日 11時) (レス) id: a628d8ca2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふぉーる@あんスタ民 | 作成日時:2015年12月8日 21時

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