糖度５ ページ7
ショッピングモールに着き、私たちは見取り図を前に目的地を考えていた。
凛月がすっと指で示したのは、二階にある喫茶店。
「ここのトマトジュース、おいしいんだよねぇ…」
チラリとAの方を見ながら言う凛月。
「じゃあそこに行こう」
「やったぁ…♪
さすがA、分かってるじゃん…」
ご褒美、と顔を近付けられ、咄嗟に腕でガードしてしまった。
「外だからやめて…？
学院なら別にいいんだけど」
学院も一応外じゃん…とぼやく凛月の手を引いて、目的の喫茶店に向かう。
心なしか頬が熱い。
「いらっしゃいませ、二名様でよろしいですか？」
喫茶店で出迎えてくれたのは、ニコリともしない二十代くらいの女性。
はい、と返して席に案内してもらう。
向かい合う二人がけのテーブル席に着いて、凛月に話しかけた。
「いい雰囲気だね」
暗めの照明、白と木目を活かした内装、ゆったりとしたBGM。
落ち着いた雰囲気で、とても居心地がいい。
「でしょ…。
見つけて良かったと思ったもん」
お冷を持ってきた店員にトマトジュースとレモンティーを頼み、凛月の髪を梳く。
「凛月くんっていつから私のこと好きなの？」
「…それ答えなきゃダメ…？」
「教えてほしいなぁ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 128人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
二階堂夜空 - いいお話ですね！これからも小説作り頑張ってください。 (2016年6月8日 18時) (
レス) id: bef5576850 (このIDを非表示/違反報告)
如月美桜(プロフ) - せないずが凛月を呼ぶ時はくまくんですよ(´ｰ｀) (2016年6月7日 18時) (レス) id: 77502f2b48 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふぉーる | 作成日時：2016年6月4日 22時
