【黒バス】うん、知ってた。【木吉鉄平】

第21話 ページ3

１日前

――昼休みの教室より


『ね、リコ…』
『ん？』
『木吉ってモテるのね』
『ぶふぉおわっ!!?』
『うわっ、汚な!?』

リコは私の前で見事に飲みかけの『イチゴ☆俺』を吹き出した。いやマジ汚いから本気でやめてそーゆうの←

『A…、何よ。いきなり』

ゲホゲホと未だむせながらそう聞くリコ。てか机が『イチゴ☆俺』で汚れてるんだけど、コレってつっこむべき？ねぇつっこむべき？((潔癖症

『何よ…って、そのまんまの意味だけど』
『違う違う、私が聞いてるのはどーしてそんな質問したかってコトよ』
『あー…、そいうゆうこと』

『実は昨日ね…』と私はこの質問に至るまでの経緯を話し出した。

＊

昨日、放課後に図書室番終わらせたから帰ろうと思って、教室にカバン取りにいったの。

……あ、いや。いつもは教室に置いてったりしないんだけど、昨日はたまたま忘れちゃっただけ。

そうして教室に入ろうとしたら、聞こえたの。

数人の女子でガールズトークって言うの？恋バナ？…まぁ、どっちでもいいけど話してて、思わず聞き耳立てちゃってさ。

もちろんこのクラスの誰と誰と誰がしてたかとかも分かってるんだけど…、敢えて言わないどく。

それでね…、その中の一人の女子が『木吉くんが好き』って言ったんだ。

だから……

＊

『木吉ってモテるのかなって思ったから聞いてみただけ』

そう言って私は、弁当の中の冷凍食品をつまむ。……まぁ、冷凍食品にしては味は上々か。

私はリコの返答を待つ。

リコはなんだか小さくため息を吐いた後、ゆっくりと口を開いた。


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