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「ハハッ、ブッサイクだなぁオマエ」
いつかの日を彷彿とさせる言葉を聞いて、Aは目を見開く。
あの時は辺りも薄暗かったせいか、隣にいた万次郎の表情さえまともに見えなかった。だから【ブサイク】の言葉をそのまま受け取り、Aも素直に落ち込んだ。自分はブサイクなんだ、だから嫌われるんだ、と。
しかし、今目の前で同じ台詞を吐く場地の声と表情は、どこまでも穏やかで、優しかった。
そういえば、あの時の万次郎もこんな声を出していたような気がする。ある春の夜を思い起こすAの脳裏に、ふと夜空の下で微笑む万次郎の姿が蘇った。
「ちょーブサイクだね、オマエ」
もしかして、あの時の万次郎もこんな顔を浮かべていたのだろうか。
場地の後ろに浮かんで見えた姿を、Aはじっと見上げていた。
「でも、その傷が治って、ニコニコ笑ってたら、ちゃんと可愛いよ、オマエ」
さっきまでの焦りはどこへ消えたのか、ケタケタと楽しげに笑う場地の手が、ポンッとAの頭に乗せられる。
その手は少女の髪を満足するまでかき混ぜると、そのまま雑に溢れる涙も拭った。
「オレがこえーのは分かるけどよ、オマエはもっと笑ってろ」
「……にこにこ？いっぱい？」
「おう！……って、オマエいつん間にそんな喋れるようになったんだ？！」
誰だよコイツのスイッチ見つけた奴……と不貞腐れる場地を、ただただ無言で見つめていたA。けれど次の瞬間、Aは短い腕を精一杯伸ばして、場地の首元に抱きついた。
そんな突然のことに対応しきれなかった場地の体は、支えが間に合わず、そのまま後ろへと倒れる。
Aを腹に乗せて「危ねぇだろ！」とキレる姿は、いつも通りの怖い彼だ。
なのに不思議と、Aの中に以前までのような恐怖心は無かった。寧ろ先程よりも強く抱きついて足をばたつかせる姿は、某ジブリ映画を思い起こさせる。貴方バジって言うのね！
「んだよ、急に懐きやがって。やっぱ変な奴」
そう言ってAの頭を撫でる彼もまた、懐かれたことに満更でもない様子であった。
＿＿＿結局二人はそのままの体制で寝入ってしまい、場地が寝苦しさに目を覚ました頃には、窓の外は茜色に染まっていた。
寝ている間に落ちたのか、はたまた自主的に降りたのか。体の上に乗っていたAの姿がすぐ隣にあって、彼の腕は自然と小さな体を抱きしめる。
「……ちっせぇなぁ……」
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レモン - サイコーすぎんだろ‼️ 応援してます😆 (2022年7月2日 13時) (
レス) @page50 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ぺたごんさん» ありがとうございます！今日中に続編に移行するつもりなので、続編もよろしくお願いします！ (2021年11月13日 8時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ぺたごん - すごくすき愛した だぁじに悶えてます 続編待ってます！ (2021年11月13日 1時) (レス) @page50 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ただのバカですさん» そうです三ツ谷くんです（笑）多分本文でも書くと思うんですけど、みつや→みつゃ→みちゃ 的な流れから、みちゃになりました。続きものんびり頑張ります！ (2021年10月23日 0時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカです - みちゃ？あっ、三ツ谷くんの事ね。え！？可愛くねぇ？みちゃだよ？胸取れるわ。ムフフ続き楽しみに待ってます。 (2021年10月21日 7時) (レス) @page45 id: acf5fa610c (このIDを非表示/違反報告)
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