全ての始まりの物語Ⅱ (ページ4)

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第４８話ページ4

拾われてから、お風呂に入れられ、綺麗な服を着せられ、ご飯まで食べさせてもらった。

木の実しか食べてこなかった私達には、肉や魚等は初めて食べるものだった。

今では大好きだけど、最初は嫌な感じがした。

言葉も教えて貰った。字の読み書き。それに魔法も。

クロナスは飲み込みが早く、なんでもすぐ覚える。

我流の魔法もすぐに編み出した。

これにはお父様も驚いていた。

対して私は、魔法が一切使えなかった。

なんでも、杖に魔力を流すことができないらしい。

基礎の基礎からできないんじゃ、クロナスのようには到底なれない。

だけど、私にも、クロナスに勝てる要素があった。

それが身体能力…要するに、体力、脚力、腕力などの物理。

お父様の召使いであったアルバに体術を習い、私は武術ではかなり強くなっていた。

でも魔法が使えないと戦えない。クロナスは幼くもみんなと共に戦っていた。

昔からそう、クロナスは昔から私を守るために戦っていた。

私は何も出来ずに見ているだけ。

そう思ってた時、ある種族を助けることになった。

種族名も無い、青い人達。

髪も目も青く、赤い刺青がよく映えた、私達ととっても似てる種族

そこにいた少年が、フェニルだった。

彼らもまた、知識を蓄えるのが早い生き物で、魔法を理解するのに時間がかからなかった。

フェニルは特に天才で、お父様から杖を貰うと、見よう見まねですぐに魔法を出した。

そんな天才達に囲まれていた私は

劣等生だった。