悪ふざけ ページ5
響「お腹が空いてたからって言ったじゃん。」
僕の問いかけにどうでも良さそうに、いつもの響さんとはなにもかも違う初めてみる顔で答えられた。
「…まさか…響さんが今歌舞伎町内で有名な吸血鬼天人だとは思いませんでしたよ……だとしてもなんで神楽ちゃんなんですか!?他にも人はいたでしょ!?」
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僕達万事屋に依頼が来る前日、僕達はいつも通り、ソファに座りながらダラダラと煎餅を食べてテレビを見ていた時、いきなり見ていた番組からニュースへとチャンネルが変わった。
テレビには慌ただしく事件の内容を話すアナウンサーとその背景を飾る早足で帰宅する大人と学生の群れで混雑している映像が流れていた。
銀時「んだよ、今いい所だったのによぉ」
「仕方ないですよ銀さん、また何かあったんでしょ?いつもの事じゃないですか。」
僕はすっかり不満顔の大人気のない銀さんを宥めるとテレビに視線を注いだ。
銀時「こんな事がいつもあってたまるかってんだよ。あぁ、興ざめだ興ざめ。
俺、寝るわ。」
銀さんが襖の奥へ消えていくと、テレビアナウンサーの声がより一層大きく強く言い放つように聞こえた。
アナ「現在、確認されているのは吸血鬼天人によると思われる負傷者は8名。負傷者全員の首元には同じように噛まれた跡がありますが、命に別状はないようです。引き続き現場の情報を…」
僕は聞き終えるとテレビ切り、特に大事にもせず万事屋を出た。
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響さんは神楽ちゃんの前にしゃがみこみ血のついた首元を人差し指ですっと撫で、血のついた指を丁寧に舐めた。
響「んー…おいしい!…ん?何か言った?」
響「えっ、ちょ!!新八くん!?」
気付は僕は響さんを殴っていた。
そっからの記憶は無かった…
「とにかく、本当にとにかく…響さんが神楽ちゃんの血を残らず吸っちゃうんじゃないかって…」
いつの間にか僕は病院にいた。
僕が起きた頃には真選組の人達と銀さんと神楽ちゃん、そして、ぐるぐる巻にされた響さんがベットの周りにいた。
土方「それで、こいつに殴りかかった訳か…」
土方さんは響さんをずいっと僕の方に持ってきて、
響「んっ!?」
土方「今回はこいつの悪ふざけのせいで大事にしちまってすまねぇ。深く詫びる。」
僕の前に深く頭を下げた。
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作者名:最早 x他1人 | 作成日時:2017年9月17日 18時