ナンパ野郎【森山由孝】

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笠松「で？なんだよ」


抱きついていた俺を無理矢理、かなり無理矢理引き剥がした笠松

だが話はちゃんと聞こうとしてくれる。


森山「笠松まじありがとう」


笠松「は、きも」

森山「またそういうこと言うー！」

笠松「お前もう一生話聞いてやんねーぞ」

森山「悪い悪い。

実はAのこと…なんだけどさ」

笠松「女子のこと俺に話しても何もねーぞ？」

森山「いいんだ。笠松は信頼してるし、聞いてくれるだけで今は充分だ」

笠松「分かったよ」


森山「俺さ、Aと付き合ってたんだ」

笠松「は？まじかよ」

森山「ああ。って言っても中学のときな」


だがAは、父親の仕事の都合で東京に引っ越すことになった。

俺がAから引っ越すことを聞かされたとき、別に遠距離って程遠い訳じゃないし、この関係が崩れることもないと思った。




が、Aが引っ越す当日

Aが言ったんだ。



「引っ越すから丁度いいと思うんだよね。

由孝、別れよう」


今までそんな話はなかったし、考えてもいなかった。


だから理由を聞いたら

「多分、もう会えない」

なんて。


会えなくてもいいって言ったら怒られた。

会えないなら付き合ってないのと一緒じゃんって。


最終的に「由孝とは合わないみたいだね、私そういう人大嫌い。このままじゃどうせ別れるでしょ」とか言われて。


そのままAは東京へ行ってしまった。

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