【マギ】政務官と護衛官 (ページ7)

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第6夜ページ7

楽しい時間はあっという間に過ぎて行くものだ。

彼女らの為に開かれた宴はお開きになり、皆ばらばらと帰るべき家に帰って行く。

その中でAは姉のエルダを、シンドリアの者に用意された寝室に投げて自室に戻った。

一日中声を発さないというのは地味に辛いらしい。本当に声が出なくなりそうで怖くなるみたいだ。

ベッドに横になる暇もなく、大浴場に衣服を持って移動する。Aは此処でまた困ってしまった。

“男湯と女湯どっちに入ればいいんだ…？”

恐らくAは護衛官という官職上男性と捉えている人も少なくは無いだろう。頭から足先まで衣服で隠しているから体格はばれていない。

万が一女湯から出て来た所を誰かに見られたりしたら……。此奴男のくせに女湯に居たぞ‼なんて言われてしまう。……想像するだけで恐ろしい。

此処は、勇気を出して男湯に入るしかないか。誰もいない事を確認してAは服を脱ぎ捨てた。

ーーーー
シンドリアの政務官、ジャーファルは風呂に入りに脱衣所に来ていた。

シャワーを浴びている音が中から聞こえるので先客がもう居るのだろう。マスルールやらシャルルカンらへんであろうか。

扉をガラガラ、と開けるとまず目に入ったのは

.

“全裸の女”

.

正しくは、タオルを巻いて居る変態。葉王ならぬ覇王よりはマシだが、いくらなんでも際ど過ぎる。

二人で声を揃えて叫んだ

.

『ぁぁぁぁああああああああ‼‼‼この変態‼‼』

.

ジャーファルは謎の女に腹パンをされ大浴場で気を失った。