31#眼前の美男美女 ページ32
煌帝国、大広間にて。
『初めまして。シンドリア王国から派遣されました、新戸 アレルと申します』
眼前に佇む皇子様、皇女様方に挨拶を済ます。
何度瞬いても彼等の高貴さは変わらず、私の目に刺激を与え続けている。
煌帝国には美男美女が多いと聞いていたが、”多い”んじゃなくて”全員”が美人に当てはまるのではないだろうか。そう思わせるほど、目の前の華人たちは”煌”という字が似合う。
_と、見惚れているうちに。
どうやら皇子様方も私に挨拶をして下さるようだ。
一人目
目をギラつかせ、私を睨むようにして見つめる男性。
「煌帝国第一皇子、練 紅炎だ」
二人目
そばかすと眠たげな表情が特徴的な好青年。
「改めまして。第二皇子、練 紅明です」
三人目
可愛らしい童顔の美少年。
「第三皇子、練 紅覇だよ〜。よろしくね、アレル」
四人目
口元のほくろがなんとも妖艶な、こちらも美少年。
「第四皇子、練 白龍と申します。よろしくお願いします」
五人目
凛々しさの中に、仄かな色気を含んだ女性。
「第一皇女、練 白瑛です。どうぞお気軽にお声を掛けてくださいね」
六人目
愛らしい、如何にも恋する乙女。
「第八皇女、練 紅玉ですわ。よ、よろしくどうぞ」
全員の紹介が終わったところで、紅明さまがこの国での私の役割について詳細を話し出す。それを聞きつつ、私はシンドリアにいるみんなを思い出していた。
数日顔を合わせていないだけで、こうも懐かしさが溢れてくるのか。あの陽気な人たちが傍にいないだけで、こうも寂しさが増すのか。
私にとってあの人たちは、それほどまでに掛け替えのない存在になっていたんだと実感する。
_会いたいなあ…。
「…アレルちゃん、アレルちゃん!」
『ぇ、あ、はい!な、何でしょう、紅玉様!』
「あなた、この国に来たのは初めてなのでしょう?私でよろしければ案内させていただきたいのだけれど…どう?」
『よ、よろしいのですか?皇女様自らそんな…』
「いいのよ!さ、行きましょ!まずはあなたの部屋から!」
ジャーファルさん、私、この国でもなんとかやって行けそうです。だから一年後、成長した私を楽しみにしていてください。
『…ふふっ…』
無意識に緩む頬は、幸せの証。
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冷水 - 完結おめでとうございます!終わってしまったのは寂しいですが、新作を楽しみに待ってます!これからも頑張ってください!! (2017年8月4日 14時) (レス) id: f2eb36356b (このIDを非表示/違反報告)
茶零 - 始めまして茶零、【されい】と言います。夢小説は書いていませんが、拝見させて頂きました。続きを楽しみに待っています。 (2017年7月20日 16時) (レス) id: 8e05751a55 (このIDを非表示/違反報告)
ひつぎ(プロフ) - スノーだるまさん» いえいえ!お役に立てて良かったです!コメントありがとうございました!! (2017年5月8日 17時) (レス) id: e51d76d422 (このIDを非表示/違反報告)
スノーだるま(プロフ) - ルフの属性紹介ありがとうございます!参考になりました! (2017年5月8日 6時) (レス) id: 1023204a37 (このIDを非表示/違反報告)
ひつぎ(プロフ) - ぱふぃさん» ぱふぃさん初めまして!わわ、私なんかに身に余るお言葉を下さるなんて…!ありがとうございます!(*´∇`*)更新がんばりますね!コメントありがとうございました!(≧▽≦) (2017年4月9日 19時) (レス) id: e51d76d422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:毒 | 作成日時:2017年1月6日 17時