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『ユウ、いまどんな状況ですか?』

「Aちゃん!
あの赤髪の人と眼鏡の人が、あの狸を追い詰めてるところ…」

『…いたぶるように、というのは本当だったようですね
彼らの魔力からすると、あんな子捕まえるのなんてすぐに出来るでしょうに

ユウ、申し訳ございませんがまた少し離れます
クロウリー様、ユウをお願いいたします。』

えぇ!私ですか!?というクロウリーの言葉を無視し、Aは今度はグリムの元へと駆け付けた。


『狸さん?』

グリム「た、狸じゃないんだゾ!
って、お前いつの間に!?」


急に目の前に現れたAに、グリムは驚愕の声を上げた。
そんなグリムのことなどお構いなしに、Aはグリムを一瞬で捕まえて抱え上げた。


『はい、捕まえました』

リドル「君、そのまま掲げ続けて!」


Aはリドルに承知、とだけ答えて言われた通りにグリムを掲げ続けた。
リドルはそんなAにいい子だね。と言って持っていたペンをグリムに向けて大きく口を開いた。


リドル「首をはねろ!!(オフ・ウィズ・ユアヘッド)!!」

そう呪文を放つと、赤と黒のハート型の首輪みたいなものがグリムの首につけられた。


グリム「ふぎゃっ!?なんじゃこりゃ!?」

リドル「ハートの女王の法律・第23条―――祭典の場に猫を連れ込んではならない
猫であるキミの乱入は重大な法律(ルール)違反だ。
即刻退場してもらおうか。」

『(可愛い…)あなた、猫さんでしたの?』

グリム「オレ様は猫でもねぇ〜っ!!」


猫ではない。
グリムのその言葉に少ししょんぼりとしたA。
一連の流れを見ていた者たちは、“えっ、そんなにショック受けること!?”と思ったとか――――

どうやらこの首輪はリドル特有の魔法のようで、彼が外すまでは魔法が使えなくなるのだとか。
炎が出せなくなり、依然としてAに捕まったままのグリムは成すすべが無くなってしまった。

同時に、グリムがAやユウの使い魔であるというクロウリーの誤解もやっと解けた。
そして彼の提案によって、グリムは学園の外へと放り出されてしまった。

グリムは放り出される前に、「オレ様は…絶対、絶対!大魔法士になってやるんだゾー…!」と声をあげていた。



「なんか、ちょっとかわいそう…」

そんな様子を見て、ユウはグリムに同情の念を抱いていた。

『いつか、あの子にも馬車のお迎えというものが来ると良いですね』








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暇人(プロフ) - レオナって姓ですか?名ではなく? (2023年4月6日 22時) (レス) @page36 id: 1a2776719b (このIDを非表示/違反報告)
yume(プロフ) - みきさん» みき様。ご指定いただきありがとうございます!修正いたしました。 (2020年5月14日 22時) (レス) id: 712fb079e3 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 27で闇の鏡が時の鏡になっていますよ〜 (2020年5月14日 4時) (レス) id: 2125c44ced (このIDを非表示/違反報告)
yume(プロフ) - 神羅課長さん» 神羅課長様。純粋なミスです!ご指摘ありがとうございます! (2020年5月5日 23時) (レス) id: 712fb079e3 (このIDを非表示/違反報告)
神羅課長(プロフ) - 5が2回続いていますよ!そういう使用だったらスミマセン!! (2020年5月5日 22時) (レス) id: 16ea087c87 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yume | 作成日時:2020年4月28日 16時

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