浮気とか信じらんないし【朔間 零】

16日目 ページ17

**


零さんとあんずちゃんから離れて
少したった時に、

凛月君はその場に止まった





「A大丈夫.....なわけないよね..？」





凛月君は心配そうに
私の頭を優しく撫でてくれる。




「うん...大丈夫だよ.....！...凛月君ありがとう.....」




私は精一杯の笑顔で答えた。



「そう.....とりあえずそのままだと風邪ひくから家においでよ。」




すると再び凛月君は歩き出した。









**









「お邪魔します〜.....。」





凛月君のお家は広くて、
でも派手すぎず、落ち着いた雰囲気だった。





「今タオルと着替え持ってくるから適当に座って待っててぇ」






そう言うと凛月君はどこかに行ってしまった。









あんまりいいことではないけど
私はキョロキョロと部屋の周りを見渡した。









すると一つだけ目に付くものがあった。









「写真.....？...幸せそう.....」









それは、あんずちゃんと凛月君が








肩を寄せながら笑顔でピースをしている




写真立てを見つけた。









凛月君.....。







凛月君は、寂しいって言ってた。






今も.....？







あんずちゃんがいない今誰が凛月君を支えるの？





「A持ってきたよ...？？」







「凛月君は...寂しい...？？」








「え、...？A...？？」







私はこれで決心がついたと思う。






あの時は曖昧だった。





寧ろそんなことはしたくなかった。





でも




今なら









「凛月君...あんずちゃん、零さんを取り返そう？？」







「それ、どういう意味で言ってるか.....」







「わかってるよ...」







このままじゃ気が済まないよ...



でも、



零さんはあんずちゃんが好きなのに




なんで、あんなに哀しそうな顔をしたんだろう？







そんなことされたら余計辛くなるよ...






「でもA...無理はしちゃだめだからね？」






「うん.....凛月君も泣きたい時は泣いていいんだよ...？？」





凛月君はｺｸﾘと頷き、
「わかった」

と言って微笑んだ。









この時はまだ良かった。







私は本当のあの人の気持ちを気づいてあげられてなかったんだ。

17日目→←15日目

ラッキーアイテム

手裏剣

ラッキーカラー

あずきいろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す