第57話 ページ14
Aside
＿＿刺された
そう思った次の瞬間には体が倒れていた
下腹部がとてつもなく痛い
抑えても、抑えても血がドクドクと音をたててコンクリートに広がっていく
下手したら貫通してるんじゃないかってくらい前も、後ろも痛い
少しだけ目を開けるとまふくんが泣いていた
その涙が私の頬に落ちたとき、視界の端でみんなが慌ただしく動き始めた気がした
まふくんに涙は似合わないよ、ほら涙拭いて？いつものように笑ってよ、私はいいから…ね？
そう言いたいのに、安心させてあげたいのに、声がでない、上手く酸素が入ってこなくて呼吸ができない
目も閉じてしまい遂に私は浅い呼吸しかできなくなった
ふと、冷たい手が私の頬に触れた
さかたんかなぁ、いつもあほっぽいのにこういう時だけかっこいいのズルいなぁ…
あ、まふくん泣いてる…泣かないで、私は大丈夫だよ
そうそう、そらるさんに落ち着かせてもらって、お家に帰っていいよ
うらたんダメだよ、たかが私1人の為にそんなムキになっちゃ、こたぬきちゃんたちが悲しむよ
センラさん警察呼んだんだ、別にいいのに、殺したのは私だから
まーしぃは救急車呼んだの？やだ、もしかしたら生きれちゃうじゃん、やめてよ…
天月…自分のせいにしないで、追い詰めないで、大丈夫だよ、私がいなくたって天月は大丈夫
みんなにそう言いたかった、最期くらい自分の気持ち伝えたかった
担架のようなものに乗せられて無駄なことするなぁ、なんて思いながら私は意識を手放した
・
・
＿＿視界の端でみんなが泣いていた気がした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 532人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ずっきーにねむいふわふわ(プロフ) - 過去とバッドエンドで泣きまくりました。こんなに感動する小説初めて……。 (2022年12月24日 7時) (
レス) @page28 id: f2c96b9d0d (このIDを非表示/違反報告)
天使ちゃん。(プロフ) - 占ツクで初めて泣きました... (2021年2月21日 5時) (レス) id: 9ae00b4df1 (このIDを非表示/違反報告)
リ - なんか目から何回も水が出てくるんですが何なんですかねこれ、、、、、、なんか止まらないんですけれど、、、？？ (2020年10月6日 0時) (レス) id: e91b9a8a8b (このIDを非表示/違反報告)
ピピ(プロフ) - 小説で泣いたの初めてです………… (2019年12月22日 15時) (レス) id: 57f5280136 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - バッドエンドですごく泣きました！ (2019年12月11日 0時) (レス) id: bf10033614 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：.。なな。. | 作成日時：2019年4月20日 13時
