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「 今日朝練はないんやね 」
「 そ、てかある方が珍しいんやけどね 」
「 そっか、放課後はいつも通りなん？ 」
「 おん、まあ来週からテスト期間やから停止なるけど 」
丈くんの言葉で思い出した。そうや、来週からテスト期間。
天気のせいもあってか、考えただけで憂鬱。
「 ………なあ 」
「 ん？ 」
小さい声で呟いた丈くんは、片手で口を覆って言った。
「 ……よかったら勉強教えて、くれませんか 」
「 …え？ 」
「 あー！いや、迷惑じゃなければ！！ 」
うわー、と必死な丈くんが面白くて。耳を手で触りながらちらっと視線を逸らした丈くんと目が合った。
「 ええよ！私もアホやけど… 」
「 ほんま？！ 」
ありがとうほんまに嬉しい、って。
そんな、勉強教えるので喜んでくれるならいくらでも教えるのに。
どんどん丈くんとの約束が増えることが嬉しかった。ずっとその笑顔見てたい、なんておかしいかな。
淳弥とは違う、朝の登校は新鮮で。
気が付けばもう学校の最寄駅だった。
-
電車を降りてホームに出るとさっきよりも雨が強かった。
「 うわあ…めっちゃ雨やね 」
「 ………そうやな 」
持ってきた傘を開いて差す、横の丈くんを見上げると彼はあのさ、と喋りだした。
「 傘、入れてくれへん 」
「 へ？ 」
「 ごめん、忘れてきた… 」
見れば、確かに丈くんの両手は空っぽ。
「 わ、わかった 」
ありがとう、と私が掴む傘を取り上げると
丈くんは一歩私に近づく。
「 持つわ、俺の方が背高いし 」
「 …そうやね 」
そう言いながら、一緒に歩き始めた。
一つの傘に収まる身体は二つで、
必然的に近くなる距離。
不意に当たる丈くんの腕にドキッとする。
その度にごめんなって笑うから尚更。
私に合わせてくれる、歩くスピード。
知ってる、丈くんの肩が少し濡れてるの。
全部が“好き”、になってどんどん丈くんへの想いが募る。
それに、丈くんは気づいてるんかな。
だってこれ……、
「 …え。待って！！ちょお！！ 」
駅から離れて学校に近づいた頃、
背中から聞き慣れた高い声が聞こえた。
「 何やってるん？！ 」
「 …うっわ 」
横に並んで傘から顔を覗かせるのは誠也くんだった。
「 うっわちゃうから！え！何で相合傘？！はぁ？！ 」
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ナナセ。(プロフ) - ぴっぴ。さん» はい、これからの末澤と丈のやり取りにも注目していただければ！笑、楽しく読んでいただけるのが一番なので嬉しいですありがとうございます！ (2016年11月7日 12時) (
レス) id: a957d409db (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ。(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします (2016年11月7日 12時) (レス) id: a957d409db (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ。(プロフ) - きた、軽めの修羅場。読みやすくて楽しくてドキドキして楽しい時間をありがとうございます！ (2016年11月6日 21時) (レス) id: 0a7361f8aa (このIDを非表示/違反報告)
あおい - すごく面白いです! 丈、想像するだけで可愛い(笑) メンバーも最高だし、この作品大好きになりました! 私、関ジュ(特にFunky8)が大好きなので、ナナセさんの作品大好きです! これからも、頑張ってください!! (2016年11月6日 15時) (レス) id: 5d4b534b2a (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ。(プロフ) - ぴっぴ。さん» ありがとうございます…！絶対可愛いですよねッ、6話目のポイントそこなので気付いていただけてめっちゃ嬉しいです！ (2016年11月2日 19時) (レス) id: a957d409db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ。
| 作成日時：2016年10月21日 9時
