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「俺、誕生!」 17話 ページ32

次の朝、日が昇って間もない頃に良太郎一行は牙王に気付かれぬように陣地に忍び寄っていた


モモタロスがカモフラージュなのか、木の枝を手にして相手の様子を伺う


昨日襲いかかってきた忍者が屋敷の廊下を行き来しているのが見えて、まだデンライナーは停車しているようだった


「ヘッこれなら簡単に潜り込めそうだぜ」


「バカ!簡単に言わないで!」


すぐにでも乗り込みそうに身を乗り出すモモタロスの頭を叩く


「誰か来るよ!」


良太郎に言われて静かに辺りを見回すと、近くを輿(こし)とお付きの人が通るのが見えた


ハナはしばらく睨みつけるように警戒していたが、少し遠ざかるとほっと息をついた


小太郎は少し目を輝かせていたが、ふと何かを思ったのかハナに話しかけた


「ねえ、あれどこに行くのかな?」


「え?勿論あの屋敷の中に…そうだ!」


ハナはこっそりとモモタロス達に思いついた作戦を話した


納得したように頷いた良太郎達を見てハナはこっそりと輿のあとを追いかけた


─────────────────────


「お腹が痛い」


「は?」


「お腹が痛いと申している。早く下ろせ!」


茂みに隠れながらこっそりと様子を伺うと、輿の中から華やかな着物を着た姫様が降りてきた


なにやら家臣が気に入らない様子で、少し言い争う声が聞こえたが、家臣が折れたようで姫が小走りでどこかへ向かうのが見えた


1人になったのを見計らってハナは姫の前に飛び出した


「姫様すいません!お願いが…」


「…そなたは?」


きょとんと驚いた顔でハナを見つめる姫になるべく必死さが伝わるようにハナは話した


「話すと、長くなるのですが…」


「そうか、ならば話さなくて良い。願いを申せ」


事情を察した姫にハナは着物を交換して欲しいと言った


「着物を…?それはまた珍妙な」


「その…姫様は屋敷に行きたくないと聞いて、だったら私が代わりに…」


「!それは真か!?」


ハナの言葉に姫は嬉しそうに着物を脱ぎ始めて、ハナは慌てて自分のパーカーでなんとなく彼女を隠した


着物に慣れなくて姫に手伝ってもらいながらハナは着物を着た


姫はハナがあらかじめ持ってきたスペアの服を着て満足そうに自分の体を見ていた


「うむ。これなら気付かれないな!感謝するぞ!」


「いえ、こちらこそありがとうございます」


手を振って去る姫を見送ってハナは髪で顔を隠して家臣の元に戻った






「(…あれ、姫様下着どうしたっけ)」

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フォンフォン(プロフ) - 萌笑さん» そう言ってくださると嬉しいです!ありがとうございます! (2018年9月17日 16時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
萌笑(プロフ) - この小説めちゃくちゃ大好きです!これからも頑張って下さい! (2018年9月17日 10時) (レス) id: b383e375e0 (このIDを非表示/違反報告)
鮭のマリネ(プロフ) - 廉火@こたぬき志麻リスさん» 貴重な感想をありがとうございます!夢主をいかに割り込ませるかで結構悩んで無理矢理な感じになりましたが、気に入って頂けて安心しました。電王、いいですよね。電王の魅力を無くさないように書いていきますので、これからもこの小説をよろしくお願いします! (2018年9月7日 10時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
廉火@こたぬき志麻リス(プロフ) - 初コメ失礼します! 最近、電王を見直し始めまして再熱しておりますところ、この物語を見つけました。やっぱり、電王はいいですね(唐突) 文章等も惹き込まれる文章で、何より、夢主ちゃんの存在がいい(真顔) これからも楽しみにしております! (2018年9月6日 23時) (レス) id: 7e3ffaecdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フォンフォン | 作成日時:2018年9月1日 11時

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