もっと優しくしてください江口さん！2

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梅ちゃんの家を飛び出すと真っ先に携帯を開いた





江口さんから何件もメッセージと電話がきていた
出るに出られなくて放置していた事に罪悪感を抱きつつ電話をかけた





自分勝手なのは100も承知です。
けど今は貴方の声が聞きたいです…
お願い出て…！









江口『…もしもし？』


貴方「…！江口さん！」


江口「Aちゃん…」








やばい…咄嗟に電話しちゃったけど何を言うか決めてなかった…！
ど、どうしよう…








江口「ごめん」






いきなりの謝罪に戸惑った
その"ごめん"はどういう意味の"ごめん"なんですか？
電話かけられるの迷惑だった…？







貴方「っ…今から会えませんか…！」






電話じゃ上手く伝えられない。
それに言いたい事は直接言う。それが私のポリシーだから。





私の問いかけに無言のままでいる江口さんに心臓が張り裂けそうになる
お願い…！







江口「…今どこ？」


貴方「…！あ、えっと…」







思わぬ返答に急いで居場所を知らせるとお店の名前を教えられそこで待つように言われた







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伝えられたお店の前でしばらく江口さんを待っていた




その間もなんて言おうか、どう謝ろうか必死に考えていた。
けど上手く言葉が見つからない





悶々としながら待ち続けていると足音が近づいてくる事に気がついた顔を上げると江口さんが早歩きでこちらに向かっていた







貴方「江口さん…！」


江口「なんで中で待ってなかったの？体冷えちゃうじゃん」







そ、そう言えばそうだ。
待ち合わせするなら普通中で待つのが当たり前だ
伝えたい事を必死に考えていたせいでそこまで頭が回らなかった






貴方「す、すみません…」


江口「寒いし中入ろっか」






そう言って笑う江口さんはいつもの江口さんだった





ただ私はバカで一刻も早く想いを伝えたくてお店に入ろうとする江口さんの腕を咄嗟に掴んでしまった









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