13話 inイケブクロ ページ14
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クレープをゲッチュするため、おとなしくグラタンだけ食べてさっさと店を出てきた。
「残り二つかー」
伊坂「池袋か・・・」
「おやおやおや?何かお困りで?」
伊坂「だってみんな若いんだもの。一人だけおばさんみたいじゃない」
「そんなことないですよ。まだ二十代後半なんですから」
伊坂「ちょっと、そこを気にしてるんだからわざわざ言わないでよ」
「大事なのは年齢じゃありません。人柄です」
伊坂「いや別にお見合いするわけじゃないからね?」
「二十代後半であることを気にしているようだったので」
伊坂「あんた、もうわざとでしょ」
池袋といえば大型グッズショップの本店があり、私もよく足を運んでいる。結局本店が一番揃っているのだ。
この前も予約していたものを取りにいったものの、随分と混み合っていてげんなりしていたところだ。
「さあさあ、着きましたわよお!若手経営者のホームにいざ出陣じゃい!!」
伊坂「ハァ・・・」
「ピンポンってここ押せばいいんすかね」
伊坂「うーん、多分」
?「あのぉ・・・」
「お?」
ピンポンを押そうとしたら、後ろから声をかけられた。依頼人が来てしまったかと一瞬焦ったが、その顔を見てピンときた。ここの若手経営者こと山田の一郎さんだ。
一郎「あの、中王区からいらした方・・・ですよね?」
「あ、はい!本日ご挨拶に上がる予定の」
一郎「よかった、今開けますね。すみません、お待たせしてしまって」
「いえいえ〜ちょうどさっき着いたばかりなので。ね、姐さん」
伊坂「え、あ、はい・・・」
一郎「?」
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作者名:梅昆布茶 | 作成日時:2023年4月29日 16時