誰よりも優しいあなた【Yuta.J】 (ページ43)

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あなたside

2人きりになった

謙吾『やっと2人きりになれたね。』

急に口調が変わった

謙吾『なにも話してくれないの？さっきもだけど』

カッコいい方だと思う顔だよ？
でもなんでかな何にも思わないの

謙吾『一目惚れなんだ。だからどうしても手に入れたくて。君のお父さんに話を持ちかけたらすぐに手伝ってくれたよ？』

一条『え？』

謙吾『まぁ最初は結婚なんてするつもりなかったけど、たまたま一条さんの写真見て、この子可愛いなぁ～って。で、会いたいなぁ～って言ったら会わせてくれて、なんか結婚前提なっちゃってるけど今日見て超可愛いしありだなぁ～って』

一条『。。。』

謙吾『男の子の後継欲しいって言ってたなぁ。君のお父さん。』

一条『そうなんですか…』

謙吾『君のこと手に入れるために、たくさんお金払ったんだよ？』

笑顔で私に話しながら近寄ってくる

その笑顔がとてつもなく怖かった

謙吾『お父さんのためにもさ？子供作らないといけないしさ。ね？』

言ってる意味なんかすぐわかった

謙吾『なにか話せよ。人形か？それともあいつらのとこに戻りたいってか？』

バシッ！

頬に痛みが走った
あ、そっか…ぶたれたんだ

謙吾『もうお前はにげらんねーの。俺のもんになったの。わかる？言ってる意味。俺に大人しくしたがっとけばいいの』

怖くてなにも言葉が出てこなかった

近寄ってくる赤羽さんから離れるために後ろに下がってたけどソファーがあってそのまま座る形になってしまった

赤羽さんは私の方を見つめてフッと笑った

そのまま私の両手を掴んで押し倒してきた

謙吾『抵抗しないのか？』

涙も出てこなかった

一条『あなたのこと好きになることは一生ありません…』

謙吾『まぁ関係ねーけどな。大人しくしてろよ』

そのまま顔が近づいてきて、唇が重なった

触れられるところから体温が奪われていくみたいだった

何度も何度も唇が重なるけど何にも思わなかった

ただただ冷めていく一方だった

謙吾『もう少しテンションあげろよ！』

バシッ！

何度も何度もぶたれた

その痛みさえなにも感じなかった

服が剥がされていく

本当にこのままこの人のものになるの？…

急にそんな気持ちが蘇った…

バンっ！！！

『一条さんっ！！！』

聞きたかった声だった