ARS課の事件簿最終章 (ページ9)

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292俺たちが集められた経緯翔side ページ9

新井「っていっても、ただ集めて役立たずだったら意味がないから、
“こいつならふさわしい”という直感が出ることを信じて色々なところにアンテナを張っていた。
そうしたらさ、まさか1人目が自分の近くにいるとは思わなかったよ」

まさか、それって…

翔「…うちの大野のことですか？」

新井「あぁ、コンビ組んでいる時も感じていたけどあいつは相当な切れ者だった。
普段があんなにふにゃふにゃして刑事らしくないのに、いざとなった時のあいつは別人かってくらい刑事で…
それで、バディの俺は何度も救われた」

翔「じゃあ！」

新井「櫻井くんは聞いてるだろ？おおちゃんがなぜあの課に異動になったのかを…」

翔「確か…貴方が上司にご家族のことを人質にとり、大野を止めさせるように命令されたからだと…」

新井「そう、でも現実はちょっと違う」

…はい？

新井「…おおちゃんと松潤くんには、俺が家族を路頭に迷わせたくないからやったのだと言った。
しかし、実際はチャンスだと思っていた
上には俺が忠実な犬になったのだと思わせることができるし、
へたな動きをせずに有能な彼を荷物の整理係に異動させることができると感じたんだ」

翔「で、でも！俺も含めて他のメンバーは大野にスカウトされて荷物の整理係に異動しました。」

まさか、智くんも彼等の…？

俺は一瞬疑念を抱いたが、彼はすぐに否定した

新井「行っとくけど、あの順番であいつがスカウトしたのはただの偶然だ。
だけど、そうなるよう少々小細工したのは俺だって話。」

翔「小細工？」

新井「まず、松潤くんは仕事に熱心で他の奴等と違って最後まで事件に向き合うっていう粘り強さがあったのは、同じ一課の俺の耳にすぐに届いたから…
今思えば汚いやり方だけど、彼の悪口を言うよう宮田に命令して…
まぁ、あいつも彼のことはよく思っていなかったみたいだから嬉しそうに了解したのには
都合がいいと思ったと同時に、こんな有能な奴を自ら手放すなんてバカだなって鼻で笑いたくなったけど」

そんな…