ARS課の事件簿最終章 (ページ24)

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307 智side ページ24

智『仲間だから』
A『は？』
智『って理由じゃダメ？』
A『…意味分かんない』
智『分からなくていい。でも、これだけは覚えといて』
A『…何よ』

智『おいら達は君を護りたかった。色々な闇から』
A『…』
智『もっと早く気づいてあげられなくてごめんね？
だから、おいら達にできることはねじ曲げられたことで君が不当に罰せられないように
ちゃんと話を聞いて適した罪で罰せられ、罪を償う機会をあげることしかできないから…』

彼女だって、自分は何の罪にも問われないとは思ってないはずだ
おいら達を含めた人達を閉じ込めた、銃刀法違反、傷害罪、殺人未遂罪…
彼女達はこの事件で多くの罪を犯し、10人の若い人達に要らないトラウマを植え付けてしまった
事情があるとはいえ、おとがめなしでは済まされないだろうから…

A『ごめんね？関係ない皆を巻き込んじゃって』
潤「そんなこと」
A『潤くん、念願の一課に所属できたのにトラウマを作ってごめん』

雅紀『Aちゃん』
A『雅紀くん、金井さんを巻き込んじゃってごめん。裏切られたって知ってショックだったよね』

和也『Aちゃん…』
A『和くん、私達のせいで死にたくなるほど追いつめさせてしまったね。本当にごめん』

智『A…』
A『大野さん、貴方の相棒だったけんさんを2度も貴方を騙すために使ってごめん』

おいら達一人一人の顔を見て謝罪するA

智『…本当のことを言うと、君のことは許せないよ』
和也『大野さん？！』
智『皆もそうでしょ？』

おいらがそう言うと図星だったのか、3人は彼女から視線を逸らす

智『でもね、それ以上においら達はA達に感謝してるんだ』
A『私達に？』

智『悲しいけど…復讐することを4人が計画しなかったら、君は警察官になってなかったってことでしょ？
おいら達だって松潤とおいらは係が違ってもバッタリ会うことはあるだろうけど、他の3人は課自体が違うから事件が起きても最悪、一切関わらず警察人生を終える可能性だってあった』

A『それは』
智『ありがとう、おいら達を出会わせてくれて…
ありがとう、今のARS課を作ってくれて…』

おいらがそう言うと彼女は
なぜか、ポロポロと涙を流し始めた…