ARS課の事件簿最終章 (ページ20)

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303 翔side ページ20

智「…相葉ちゃん、続き大丈夫？」
雅紀「ごめん…今は翔ちゃんに現状を話すのが先なのに…」
翔「大丈夫…最後にもう一回話を聞くからさ」
雅紀「うん…」

そう言うと相葉くんは、「ちょっと顔を洗ってくる」と言って足早に病室を出ていった
その後ろ姿を心配したニノは、「あの人が落ち着くまで一緒にいるので、続き話しててください」
と言うと同じように病室を出ていった

翔「ごめん、俺が聞いたせいだよね…」
潤「そんなことないよ。今回金井さんがこの事件に関わっている以上、あの防犯カメラ映像がどう金井さんの手に渡ったのか…俺が翔さんの立場でも同じように質問したと思うから」

ありがとう、気使ってくれて…

そう、お礼をしようとすると智くんが申し訳なさそうな顔で声を出した

智「…こんな状態だけど、続きいくね？相葉ちゃん達が戻ってきたら、これからのことちゃんと話したいからさ」
翔「分かった」

“これからのこと”

皆はどうしたいのだろうか？

智「おいら達が目を覚ましたことを病院の人から聞いたのか、その日の夕方に警察庁の上層部の人何人かが
おいら達の病室を訪ねてきたんだ」

警察庁？
警視庁の間違いじゃ…

潤「何でも、捜査権が警視庁から警察庁に移ったみたいでさ…」
翔「でも、何で警察庁が？」
智「…今回の失踪事件、被害者と容疑者は警視庁の人間だし、この事件のきっかけとなった事件の容疑者も警視庁の人間…しかも、2015年当時は警視庁のトップの人間だったから
犬猿の仲である警察庁は怒り狂っていたみたい。
あんたら、警視庁のせいで俺たちまで同じに思われる。警察の恥だ！っておいら達に入ってきて早々言ってきた」

そんな…
智くんたちは何も悪くないのに…

潤「それを聞いた瞬間大野さんは、その場にいた俺たち3人を庇って、
『皆さんがおっしゃりたいことは僕が全部聞きます。ですので、今はお帰りいただいてもいいですか？
こいつら、さっき起きたばかりですし…』
と言って頭を下げてくれたんだ。
自分だって、起きたばかりなのに…」

あの時を思い出したのか、松潤は悔しそうに顔を歪ませる

智「そんな顔しないでよ～」
潤「だって…」
智「それはもう終わったことなんだから…さ？」

そう言い、松潤の頭をまるで子どものようにわしゃわしゃと撫でる智くん

何かこの光景…懐かしいな