*35.日常 ページ37
orange
「っ……ん、んん…!!!」
頭がグラグラする…酸欠か。
クラゲを突き放すように押したり
殴ったり蹴ったり…そんな抵抗もどんどん
力無いものになっていく。
決して気が緩んでいっているわけじゃない、
酸欠のせいで力がいれられないだけ。
「…っは、…どうだ?……ククク、お前は強いなぁ?まだ俺を睨みつけられるとは…お前ほど芯の通った女は初めてかも知れねぇなぁ。」
やっと口を離したと思ったら謎の褒め言葉を頂きましたよ、死´んで下さい。
「おおっと?動くんじゃねぇぞお前についてる首輪、爆発させられたくねぇよなぁ?」
「っ…!!!」
首元に触れると冷たい感触がした。
金属製の首輪だ、爆発するというのも本当っぽい。
「じゃ、続きだ…次は、クスリでも使ってみるかァ?…ハマっちまうかも知れねぇけど、まぁ俺には関係ねぇな。」
彼はどこかから取り出した小瓶をあけ、
僕に頭の上から垂らした。
その、瞬間。
「っは、くっ…はぁっ、はっ…!」
あつい、からだを、
うちがわからも、そとがわからも、
あついなにかでおおわれるみたいに。
「ククク、い〜い顔してるなぁ?苦しそうだ…苦しいだろ?今お前が俺を求めちまうのはお前のせいじゃねぇ、クスリのせいだ…
だから全部クスリのせいにして、狂っちまえばいいんじゃねぇかぁ?なぁ?」
いい提案だろ?と嫌な微笑みが僕を見つめる。
気持ち悪い…こんな男なんか、誰が。
誰でもいいよ、この際さ。
何言ってんの、気は確か?
まさか、確かなはずないでしょ、クスリ盛られたんだもん。
そんなの言い訳でしょ、負けたのはアンタだよ。
言い訳でも何でもいい、本当はアンタも求めてるはずだよ?欲しくて欲しくて、どうしようもない。
…それでも僕は、負けない。
耐えられる?快楽なんて知らない、アンタにさぁ。
…あはは、もう心が持っていかれそうになってるじゃん。
自問自答もままならないぐらい気持ちいいの?
…ってまだキスしかしてないのにソレ?
気が遠くなるねぇ…あはは、もう何も考えられないって顔してる。
「…なんだ、お前ほど強い女なら心も強えかと思ったのによぉ…失望しちまって、つ〜い、手が出ちまうなぁ!?」
クラゲの片手が高く上げられる。
「ゔっ…!」
そして、僕の頬を叩いた。
痛い
痛い?それは僕の…
「日常だ。」
意識が戻る、自分自身を思い出して。
「ありがとう、君の平手打ちのおかげで意識が戻った。…ついでに、色々思い出したよ。」
懐かしい。
この、痛み。
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めーりん(プロフ) - 純さん» 有難うございます!( ´ ▽ ` )コメント頂くと更新せねば!ってなる私…笑 ちょっと今から更新してきます( ⊃˙-˙)⊃(ペン) (2017年12月21日 23時) (レス) id: 14a4a43ae4 (このIDを非表示/違反報告)
純 - カッコいい!!背景?もカッコいいですね! (2017年12月21日 23時) (レス) id: a26498a704 (このIDを非表示/違反報告)
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