馬鹿二人の境遇 ページ17
リーファとも別れ、次に聞こえてきたのは…
｢ねぇねぇフール！｣
｢ん、なぁにぃ〜？｣
｢マールドにいたずらしない!?｣
｢いぃねぇ〜、どんなの〜？｣
酷くハキハキとしたハイテンションな声と、妙に間延びした、落ち着いたような声。
ソーラとフールだ。
｢…あぁ、ソーラにフールか｣
｢あっ！東矢！｣
｢やっほぉ〜｣
…とても全力で戦い合った相手とは思えない緩い挨拶だ。
ともかく、二人にも質問を投げかけてみる。
｢えっと…強かったから！｣
｢ボクらを守ってくれたからだねぇ〜｣
｢へぇ、守って？｣
問い返せば、すぐに答えが戻ってきた。
二人曰く、マールドによれば自分たちの存在は異端なのだという。
まぁ、エルフとドワーフである二人は互いに敵対種族であるのにも関わらず恋仲なのだからある意味当然であろう。
本人たちの言い分からすれば、本人もマールドから言われるまで気付かなかったという。
…アホか？
｢…いや馬鹿だったわ…｣
｢酷い!?｣
｢うーん反論できないなぁ〜…｣
そもそもフールはドワーフとしてもかなり異質で、屈強な男の中でも人並外れた筋力を有するのがフールであり、その力は普通の8倍ほどだという。
そしてその分食事も多く摂るのだが…
これまたマールドに言われるまで二人とも大食漢過ぎて気が付かなかったという。
なんなんだこの二人。
まぁ、そういうことがあって、虐げられていた二人を救った()のがマールドだった。
人間と魔族のように、エルフとドワーフの間でも戦争が日夜行われている。
マールドは、その状況が見過ごせなかったらしい。
異種族間の架け橋に自分がなることで、少しでもそれを軽減出来ればと考え、二人はスカウトされたようだ。
｢…そうか。ありがとな｣
｢うん！また今度遊んでねー！｣
｢またねぇ〜｣
お礼を済ませ、二人は走り去って行く。
…最も…
｢おいお前ら、何で玉座を泥で塗った｣
｢えー？｣
｢なにそれぇ？｣
｢しらばっくれるならよろしい、懲罰房行きだアホンダラ！｣
｢ウソォ!?｣
｢えぇ｣
…マールド本人の胃痛の元になってしまっているのが現実のようなのだった。
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クロロフィル＠リーフィア狂/あるりーす(プロフ) - 朱欄さん» ありがとうございます！これからも更新頑張りますね！ (2023年1月14日 20時) (
レス) id: c1253398fc (このIDを非表示/違反報告)
朱欄(プロフ) - Banana is Kami(作品最高です!キャラデザがすごく好きです!特にワイドちゃんがかわいい←あ、星押しときますn(() (2023年1月14日 20時) (レス) @page3 id: efb6a7397d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http
作成日時：2022年12月29日 21時
