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結晶を打ち砕け ページ20

「…やっぱお前しかいないよなぁ!リーファ!」

まだ見ぬ未知の強大な力を前にして、クロロは不敵に笑っていた。
そこから繰り出されたのは、自身が最も信頼を置く相棒。

「ふぃあっ!」

リーファであった。

「ふふっ、いいよいいよ!どんどん実ってく!“電気ショック”!」
「躱して“葉っぱカッター”!」

放たれた高圧電流を躱し、反撃に葉の刃を叩き込む。
いくつもの鋭い葉がその身を切り裂き、光を散らしていく。

「距離詰めて!“体当たり”!」
「ぱもっ!」

小柄な体で走り、体当たりを仕掛ける。

「“電光石火”で叩き返せ!」
「ふぃああっ!」

それに応じるように、リーファも高速の突進を放つ。
互いの体が激突し、風が舞う。
刹那、吹き飛んだのはパモの方であった。

「パモっ!」

何とか大地を踏み締め、再び構える。
まだまだやれると言わんばかりに。

「よし…!“電気ショック”連打だよ!」
「“電光石火”で距離詰めつつ“葉っぱカッター”!」

…何も、攻撃のためだけの技ではない。
電光石火は相手目掛け高速で突進する技。
…別に、移動に使ったって悪いことはない。

一気に大地を蹴って加速し、放たれる電撃の矢を右へ左へと飛んで回避し続ける。
その間に葉っぱを飛ばし、次々と飛来させる。

「叩き落として!」
「ぱーもっ!」

その体躯にしては太めの腕を振るい、いくつもの葉っぱを叩き落して防ぐ。
その合間にも電撃を放つことは忘れない、が。

「全速前進ッ!突っ切れ!」

迎撃に意識を向ければ、その分弾幕が薄くなる。
その隙を突き、一気に加速して突っ込む。

「よっしゃ行けェ!“葉っぱカッター”!」
「迎え撃つよ!“電気ショック”っ!」

互いの全力の一撃が交錯し、互いにダメージを与える。
それでも。リーファの足は止まらなかった。

「ぶちかませェッ!」
「ふぃぃぃぃぁぁっ!」

勢いそのままに放たれた、全力の体当たり。

▼急所に当たった!

吹き飛ぶその体から光が漏れ出し、やがてパリンと破裂し元の姿へ戻る。
どうやら体力の限界を迎えたらしく、そのまま倒れ伏した。

ボールへと戻したネモは暫く立ち呆けていたが、ふと我に返ったかのように興奮しだす。

「…!すっごい…すっごいよ!テラスタルせずにテラスタル相手に勝っちゃうなんて!」
「ふぅ…疲れた…」

額に浮かんでいた汗を拭い、ネモへと歩み寄る。

「…バトル、楽しかったな!」
「…!うんっ!」

そこに浮かんでいたのは、清々しい程の笑顔であった。

テラスタルオーブ→←結晶の力



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作者名:クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/  
作成日時:2022年12月3日 22時

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