内緒にしてること《太宰治》

内緒 ページ18

時は過ぎて放課後_＿_



『なぁぁんで私が雑用なんかしなきゃいけねぇんだよおおお！！』





先生から雑用を任されたのだ。




そこに居たからまかせる！だってさ

なんだよお前って言いたくなった




『あ〜もう本当うざい。早く帰りたかったのにいいい』




ぶつぶつ言いながら先生から頼まれた本数冊を片付けに図書室に向かった。




ぐらっ


あ、やばい


壁に寄りかかった。



『…やば、ぐらぐらする』


多分貧血だろう。鉄分いっぱいとっとけばよかったかなぁ



廊下には誰もいない。ここから保健室は遠い。


図書室までもまだ距離がある。




ましてや放課後。教室には鍵がかけられ座れなかったのでしゃがみこんだ。







立っているだけで倒れそうだったからだ。






ドサっと本が落ちる




拾わなきゃ、と手を伸ばしたその時、




「おい、何してんだ手前？」

「あれ、A？まだ残ってたの？」


上から声がした。



顔を上げると…





『…中也、治…』



2人だった




「おい！顔真っ青じゃねぇか！」




「貧血？A立てる？」




『…大丈夫。立てる。』




心配かけまいと立とうとするが目眩がひどく、治の方に倒れてしまった。





「おっ…と、…無理そうだね。この本どうしたの？」




『先生に頼まれて…図書室に片しに行かなきゃ』





「中也。お願い。」





「手前に言われなくても片しに行くわ糞。」



中也が片しに行ってくれた。



「荷物とか取りに行こうか。教室でしょ？」


治がおぶってくれた。



『ありがとう。』



「どういたしまして、」

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