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17,潔癖な秀才 ページ20





「俺は、さ。」



和典の声は、静かで、優しかった。



一歩成長したのね、なーんて、


ちょっと寂しく思いながら。



「前に自分が見た問題を初めてのふりして、
点数稼ぎたかねーよ。


真面目な奴らが可哀想だろ。


テストの成績は、俺らにとっては
生存競争的なもんなんだ。


マジ、必死にやるべきだろ。」



言いながら、親指を伸ばし、
その先で美麗の涙を拭いた。



「だけど、あの時の俺の言い方、
きつすぎたよ。


ずっと後悔してたんだ。


間違えたって思ってた。


俺、性格尖ってっからさ、ごめんな。」



「悪いのは私だから、ごめんなさい。」



その時、扉の向こうで、
何かが動く気配がした。



きっと、和臣たちだ。


気になるよね、ごめんね。



心の奥で謝りながら、
私は和典に微笑んだ。





“良かったね”って。









 fin.



作者より→←16,利用もなにも



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エイミー - 杏花莉さん» 「消えた美少女は知っている」にアクセスが許可できません・・・ということなので、ログインしていないものから返信させて頂きます・・・。伝わりましたか!良かったです♪私も上杉くん大好きです!コメントありがとうございました! (2016年12月26日 9時) (レス) id: 6aadb72d51 (このIDを非表示/違反報告)
エイミー - なーさん» 「消えた美少女は知っている」にアクセスが許可できません・・・ということなので、ログインしていないものから返信させて頂きます・・・。ありがとうございます!頑張ります♪ (2016年12月26日 9時) (レス) id: 6aadb72d51 (このIDを非表示/違反報告)
杏花莉 - 花鈴ちゃんの切ない気持ちがこっちにまで伝わってきました!番外編で上杉君と両想いになれたときはホッとしました!ちなみに私は上杉君推しです! (2016年8月3日 0時) (レス) id: 154f442b08 (このIDを非表示/違反報告)
なー - とても面白かったです!これからも頑張って下さい!絶対見ます(*^^*ゞ (2016年6月21日 21時) (レス) id: 20b5ed2b90 (このIDを非表示/違反報告)
エイミー(プロフ) - えいみさん、ありがとうございます☆KZ、面白いですよね♪私は俄然、上杉くん押しです(笑)これからよろしくお願いします! (2015年12月30日 13時) (レス) id: c472ba4c17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エイミー x他1人 | 作成日時:2015年12月7日 22時

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