検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:31,440 hit

8,正式な退団届? ページ11





 「上杉君だよね。話があるんだけど。」



北原美麗、否、東条渚がコンタクトする間、

私は、アーヤの持つ紙に目を向けた。


『KZ退団届』と印刷された題名。


あらら…と、思って、その紙を手に取る。


胸ポケットからボールペンを取り出して、
退団届を横線で消してしまった。


そして、書いたのは……



「お前、何すんだよ。」


「上杉和典くん、再入団確認届、

お預かりしますね。」


「は?」


「アーヤってば、もー。


これ書いたら、大事な『数の上杉』が、
いなくなっちゃうでしょ?」



あ……と、絶句するアーヤ。


可愛い横顔。


ふふ、天然だね。



「花鈴!」


「和典、逃げないで。」



強く言い切って、今度はアーヤに向き直った。



「アーヤ、授業始まるよ。」


「あ、うん。」


「じゃ、頑張ってね。」



手を振って、アーヤを見送ると、
ちらりと彼らをみる。


互いを傷つけあうような瞳。


ああ、この2人には 何があったの?







夜。


私はまた、和典と共に帰路についていた。



「今度の週末、行こ。」


「は?」


「石代高原。北原美麗ちゃんに会おう。」


「え…。」



下唇を噛みしめ、目を伏せた。


東条渚の話では、
美麗が夏の合宿で一目惚れした WK、

東条曰く和典が、美麗を意識不明にした、

ってこと。



でも、和典は、そんな話を
聞いたことないんだって。


だから、謎。



それでも、意識不明はマズいから、
とりあえずお見舞いにだけは行こう、と。


提案したつもりなんだけど………。



「俺、何もしてないんだぜ?」


「分かってる。

私は、和典が殺人未遂なんてするわけない、
そう信じてる。」



はっと、息を飲む和典。



「…どんなことだって、
私が受け止めるよ、和典。」





和典、私を信じて?



9,週末→←7,権利、あるよね。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

エイミー - 杏花莉さん» 「消えた美少女は知っている」にアクセスが許可できません・・・ということなので、ログインしていないものから返信させて頂きます・・・。伝わりましたか!良かったです♪私も上杉くん大好きです!コメントありがとうございました! (2016年12月26日 9時) (レス) id: 6aadb72d51 (このIDを非表示/違反報告)
エイミー - なーさん» 「消えた美少女は知っている」にアクセスが許可できません・・・ということなので、ログインしていないものから返信させて頂きます・・・。ありがとうございます!頑張ります♪ (2016年12月26日 9時) (レス) id: 6aadb72d51 (このIDを非表示/違反報告)
杏花莉 - 花鈴ちゃんの切ない気持ちがこっちにまで伝わってきました!番外編で上杉君と両想いになれたときはホッとしました!ちなみに私は上杉君推しです! (2016年8月3日 0時) (レス) id: 154f442b08 (このIDを非表示/違反報告)
なー - とても面白かったです!これからも頑張って下さい!絶対見ます(*^^*ゞ (2016年6月21日 21時) (レス) id: 20b5ed2b90 (このIDを非表示/違反報告)
エイミー(プロフ) - えいみさん、ありがとうございます☆KZ、面白いですよね♪私は俄然、上杉くん押しです(笑)これからよろしくお願いします! (2015年12月30日 13時) (レス) id: c472ba4c17 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:エイミー x他1人 | 作成日時:2015年12月7日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。