検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:703 hit

#1 ページ1

耳障りな目覚ましの電子音が部屋いっぱいに響く。

「………っう」

まだ重い瞼を無理矢理に開け、力一杯に目覚ましを止める。

バキ、という嫌な音が耳に届いた気がしたが、きっと気のせいだろう。

部屋のドアを開けると、全身を冷えきった風が撫でまわす。

「…もう冬か」

来た覚えがないパジャマの袖の長さと、廊下の長さが今の季節を訴えていた。

最後に見た景色は紅葉でいっぱいだった筈なのに、窓から見える外の風景にそれらはすべて地面に横たわっていた。

何度も味わってきた空しさが胸を締め付ける。

くしゅん、とひとつ頼りないくしゃみをし、僕は買った覚えのないカーディガンを羽織った。


僕の病気は、『眠り姫病』とも呼ばれる、突然強烈な眠気に襲われ、そこから何日〜何ヵ月とまで目を覚まさないという難病だ。

#2→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:ひなたまん , ラノベ , 美少女   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひなたまん | 作成日時:2013年12月23日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。