第三十話 「お風呂」 ページ30
楽しく美味しい食事も終わると、後片付けをしている最中に俺やるよ!!って言って手伝ってくれた善逸くんは良い人だと改めて認識した。
慈悟郎「Aちゃん、よかったら先にお風呂に入ってきなさい」
「えっ良いんですか?」
梅子「珍しく気が利くじゃないか。アタシもやる事残ってるし、Aは入っておいで。」
そう言われて梅子さんから着替えを渡される。
「でも、家主より先に入っちゃって大丈夫ですか?」
慈悟郎「わしは何時も風呂は最後派でな。気にせんでくれ」
「すみません、じゃあお先にいただきます…!」
慈悟郎「善逸、風呂場まで案内してあげなさい。」
善逸「喜んで!Aちゃん行こうか!こっちだよ!」
善逸くんは私の手を引きお風呂場へ案内してくれて、脱衣所にあるタオルからお湯の出し方まで教えてくれた。
(ていうか、梅子さんの家もそうだけど、大正時代って案外現代っぽいんだなぁ。)
入ってみて分かったけど、梅子さんの家も桑島家も想像してたお風呂とは違う仕組みのお風呂で、なんとなく私の時代に寄ってるお風呂だ。
ギリ昭和は分かるとして、大正時代なんてほぼ知識無いから驚く事だらけ。
何となーく知ってる事や聞いた事があるにしろ、もっと勉強しておけば良かったかもなぁ、なんて思いながら身体を洗い始める。
「〜〜♪
ん??」
鼻歌交じりの歌を小声で歌いながら身体を洗っていると、私はある事に気がついた。
(……え、なんか…
毛先だけ髪の色違くない?)
髪の毛を1束手に取って じーっと見つめる。
何となくだけど、毛先にだけ少し灰がかかったような色に見えて違和感があった。
(……まいっか、ヘアカラー代浮いてラッキー!)
楽観的な現代思考のまま気にせず身体の泡を洗い流し、湯気が立ち上る湯船に浸かる。
「あ゙〜疲れた……このまま寝れそ〜…」
暖かいお湯に包まれ、一日の疲れが溶けだしていく様な感覚は久しぶりで、鍛錬を始めた最初の頃を思い出した。
この時代に来てはや半年位。本当に私、タイムスリップしてきたんだなぁと改めて実感が湧いた。
(私、実はちょっぴりこの生活、楽しんでたりして)
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練紅愛(プロフ) - 通りすがり人さん» ありがとうございます!主人公ちゃんは自分なりにがんばって精進しますのでこれからも見守ってあげてください!! (2019年8月27日 5時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり人 - 主人公の嫌がるけど一生懸命なところがとても好きです!!たまに一人で考えてゆっくり進めているのが凄いなと思います!!(修行) (2019年8月21日 18時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
練紅愛(プロフ) - 棒人間さん» ありがとうございます…!!そんな事言われたらめちゃめちゃ頑張りますよ…!マギはジャーファル推してます!超大好きです! (2019年8月12日 16時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
棒人間 - ああ…何これ好き。設定が…話が…夢主が…私好みなんじゃ…すごく好きです。更新頑張って下さい!応援しています!それと名前からして、マギ知ってたりします? (2019年8月11日 17時) (レス) id: 804948c577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年8月2日 4時