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第二十四話 「呼吸」 ページ24

「……え゙」

突き破って真っ二つに折れた木と
私の手で握られた木刀を軽く五度見した。


( 何これ、私がやったの?この木刀で?嘘でしょ? )

突然の事で頭が追い付かない。
だってこんな大きな木を木刀1本で突き破れるなんて
思ってもいなかったからだ。


獪岳「……まぁまぁだな」


驚いている最中、後ろから彼の評価が聞こえた。
まぁまぁと評価され、やっと第二段階の感覚を掴んで
成功した。

本来ならばここで喜ぶべきなのだろう。

だけど私はその喜びよりも、罪悪感でサァァ…っと
血の気が一気に引いてしまった。


「きッ、木ぃ!!木勝手に折っちゃったよ?!!
やばいどうしよう…!ごめんなさいぃ…っ!!」


木刀片手に倒れた木を目の前に
行き場の無い手がアタフタとする。

どうしよう怒られる!!と心の中で反省と後悔と恐怖が
せめぎ合っている中、獪岳は気にもしない様子で焦る私に
話しかけてきた。


獪岳「んだよ。第二段階が上手くいかないとか言ってるから
どんな下手くそかと思ってたが、普通に呼吸使えんじゃねぇか。」

「え、いや、呼吸は常にしてるつもりなんだけど」

獪岳「お前なんでそんなに知識がねぇんだ。
馬鹿か。馬鹿なんだな?」


うぐ…っ!と私は獪岳にぐうの音も出なかった。

何せ馬鹿は事実。偏差値は低いし勉強は苦手だ。

そして鬼殺隊に関しての知識が無いのも事実。
この前まで鬼は創作物の時代で生きてた人間ですから。


獪岳「全集中の呼吸。
それが使えなきゃ話にならねぇレベルで
鬼殺隊士には必要不可欠な呼吸法だ。」

「はぇ〜…!え、じゃあその呼吸法を
私は今初めて使えたって事…?!」


そうだと言わんばかりの表情を浮かべられた私は
改めて自分が握っている木刀を見つめる。

こういう事は早めに教えてください梅子さん。

第二十五話 「教えて」→←第二十三話 「理解」



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練紅愛(プロフ) - 通りすがり人さん» ありがとうございます!主人公ちゃんは自分なりにがんばって精進しますのでこれからも見守ってあげてください!! (2019年8月27日 5時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり人 - 主人公の嫌がるけど一生懸命なところがとても好きです!!たまに一人で考えてゆっくり進めているのが凄いなと思います!!(修行) (2019年8月21日 18時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
練紅愛(プロフ) - 棒人間さん» ありがとうございます…!!そんな事言われたらめちゃめちゃ頑張りますよ…!マギはジャーファル推してます!超大好きです! (2019年8月12日 16時) (レス) id: f3cbd92521 (このIDを非表示/違反報告)
棒人間 - ああ…何これ好き。設定が…話が…夢主が…私好みなんじゃ…すごく好きです。更新頑張って下さい!応援しています!それと名前からして、マギ知ってたりします? (2019年8月11日 17時) (レス) id: 804948c577 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のん | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年8月2日 4時

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