第10話 ページ10
連れてきてくれたのは昨日の丘。夜とは違って星は見えないけど風がスゥっと心地よく吹いていた。
『太宰さん、私はどうすればいいのでしょうか。織田作さんの為に何時も頑張ってきた。けれどももう織田作さんはいない。』
「なら次は自分の為に頑張ればいい。自分の信じた方向に進むんだ。そして正しい事をする。そうすれば織田作はきっと喜ぶと思うよ。」
『太宰さん…ありがとうございます。何か織田作さんみたい。』
思った事を言うと急に抱き締められた。驚いたけど太宰さんの腕の中はとても安心できて優しかった。
『太宰さん…?』
「A。私では織田作の代わりは出来ないと思う。けど私に守らしてはくれないだろうか」
素直に嬉しかった。織田作が居ないのは寂しいけど守ってくれようとしてくれる人がいる。それだけで安心できた。
それに太宰さんの言う”守る”は…
『私で良ければ』
きっと私の恋人になるという事だろう。
その時少し強めの風が通り過ぎ…口付けを交わした。
「好きだ。A」
『私もです。太宰さん』
顔を見合わせフッと笑う。
私達の恋は此処から始まった。
織田作さんに救われた私達が
互いを好きになり
恋人となった。
これから先色々あると思うけれど
織田作さんが私達の心の中で
生きているから大丈夫。
織田作さん私達は何があっても二人で乗り越えていけるような恋人になります!
__織田作之助の元彼女は、太宰治の恋人となりました。
fin
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果汁ジノ%(プロフ) - ゆかりちゃん、やっぱり凄いなぁ……順位40位おめでとう( ´ー`) (2018年6月23日 14時) (レス) id: a6a058aaa7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆかり | 作成日時:2018年6月16日 23時