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第4話 ~past~ ページ16

「嗚呼、脅すつもりでは無いんだよ。君の為を思って言っているんだ。分かるかね?」




何の事か分からなそうにしているAに横から太宰が説明を始めた。




「実はね、今日君がくる事は分かっていたのだよ。」




「はあ?そりゃどういう事だよ」




聞かされていなかった中原がAより先に声をあげた。




「だ・か・ら、昨日Aちゃんの義父親を捕らえたのだよ。

その時に私が拷問したのだけどね、全て吐いてくれたよ。清々しい程にね。」




拷問、という言葉にAは反応した。裏社会で生きてきた者なら誰でも知っている、ポートマフィアの拷問の酷さは。




『義父を…拷問…?捕らえた…?』




Aの問いに今度は森が答えた。




「嗚呼そうだよ。拷問した際にね、君に接触したのは君の異能力目当てという事と、

…実は君とは養子縁組を結んでいない事を吐いた。ポートマフィアの首領を殺すという任務を終え、自分が横浜の裏社会を支配できた暁には…

君を殺す算段だったらしい。」




『…は?…義父が私を…殺す…?』









《A…今まで辛かっただろう。でももう大丈夫だ。

俺が父親になろう。》




《是非お義父さんと呼んで》




《お義父さん…?》




《そうだ。君はもう俺の娘なんだ。だからもっと我儘いって良いんだよ》




《ほんとに?…捨てたりしない?》




《当たり前だ。ほらこの書類を見てごらん。これは俺達が親子になれるための申請書だ。

これを出せば親子になれる。絶対に捨てたりしないよ。》




《…あり…がとう…”お父さん”!》









Aの脳裏には義父との出会いの記憶が浮かんでいた。




やっと安心できたあの日。




自分を大切な娘だと言ってくれたたった一人の人。




義父のおかげでAは人を信じるという事ができるようになったのだ。




そんな義父が自分を殺すなんてあり得ない、きっとポートマフィアの首領が自分を仲間にする為についた嘘だ。




Aはそう判断し、咄嗟に異能力を使った。後先の事など考えずに、只々目の前にいる敵だけを倒すために、自分の体の事など考えずに、使った。

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果汁ジノ%(プロフ) - ゆかりちゃん、やっぱり凄いなぁ……順位40位おめでとう( ´ー`) (2018年6月23日 14時) (レス) id: a6a058aaa7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆかり | 作成日時:2018年6月16日 23時

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