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彩side

〜昼休み〜

私達と宥は、屋上に来ていた

誰かがいるところより、誰もいないところの方が喋りやすいしな

私以外は弁当を広げていて、もう食べ始めている

「まず宥との事を改めて話すけど、こいつとは幼馴染で

3歳ぐらいからの付き合いだ。

それから私1年で転園して、次に再開したのは小3ぐらいか?」

私は宥に目を移して問いかけた

宥は食べていたものを飲み込むと、頷いた

「そんくらいだったと思う。

それから数ヵ月したら彩、また転校しちまって」

・・・そうだったか?

全然覚えてねーわ

紗姫が、もう耐えられないという風に言った

「あのさ、仲良くなったのって彩が転校してからすぐ?」

私は顎に手を当てて、しばらく考えていたけれどやがて

「すぐ・・・じゃなかったよな?」

間を置いて答えた

記憶が曖昧だった事もあってな

「そうそう。彩ってなんか近寄り難い雰囲気があってさ」

マジ?

つーか、幼稚園の頃の記憶なんてもう薄れてんだけど

「やっぱ彩って、今と然程変わらなかったんだね」

私今も近寄り難い雰囲気漂わせてんの?

ま、そっちの方が助かるか

変に声かけられなくて済む

「彩っていつでも怖ぇーよな」

「そうだよな。いつでも口を真一文字に結んでんだもん。

はたから見れば、睨まれてるって勘違いされかねねー」

私は敢えてギロッと祐飛と蓮を睨んだ

そして、自分でもわかるぐらいに不気味に微笑んだ

「じゃ、こうされたら、どうする?」

「土下座します」

「許してください」

2人は本当に土下座し、深々と頭を下げた

その間に、紗姫と宥がヒソヒソ話しているのが聞こえた

「ほら、彩、怖いだろ? あの怖さも昔から」

「えぇ!幼稚園であれだけ怖かったらちょっと・・・」

私はロボットみたいなギギ・・・と、効果音が付きそうな感じで振り向いた

「お2人さん?ちゃんと、今の会話、聞こえてましたよ?」

私のドス黒いオーラに驚いたのか、2人は一瞬固まり

すぐに引きつった笑顔を浮かべ弁解し始めた

「ご、ごめん!彩!」

「いや、あの、その、率直な感想を言ったまでで・・・」

紗姫の言葉を、途中で祐飛が飛びついて塞ぎ4人は硬直していた

私が何をいうか、待っているみたいだった

私はチラッとある物を見て、不敵に微笑んだ

「じゃ、私もう教室戻るから。 頑張〜」

私の言葉にキョトンとなっていた4人はチャイムを聞いて

見る間に青ざめていった

そして私は4人に一矢報いる事に成功したのだった

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作者名:天奏 | 作成日時:2018年12月19日 15時

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